子のタイプを知って子育てをグッと楽にするコツ 子どもに限らず、人間には2つのタイプがいる
シングルタスク型の行動基準は損か得かではなく、好きか嫌いかです。シングルタスク型の子どもに勉強させたい場合は、勉強の中でも比較的好きな科目や分野から始めるように勧めるとよいです。まずは好きな科目や分野から始めることで、心が満たされます。そのうえで、好きではない科目や分野もやってもいいかな、という状態に移行していく場合が少なくありません。 ■「勉強にハマるための入り口」が異なる このように2つのタイプがありますが、どちらが優れているというものではありません。学力の高低も関係ありません。価値観が異なっているので、勉強にハマるための入り口、つまりアプローチの仕方が異なるということなのです。子どもに声掛けをするときに、タイプの違いを知っておくことが重要なのです。
マルチタスク型とシングルタスク型という2つのタイプは、大人にも該当します。夫婦はもちろん、兄弟や親子でもタイプが異なることもあります。親は、「子どもは自分と同じ」と思っている傾向があるので、自分の価値観で子どもに接してしまいがちです。その結果、子どもとうまくいかず、子育てが難しいと感じてしまうのです。 例えば、ママがマルチタスク型の場合、「早くやっておきなさい。今やっておけば後で楽なんだから」と損得の基準で声をかけても、子どもがシングルタスク型の場合は損得の基準で行動しないので、「嫌いだからやらない」と反発します。
大切なのは、タイプが違うから反抗的なのだとあきらめるのではなく、相手に合わせたアプローチに変えてみることです。子どもの価値観や行動基準は、自分の価値観や行動基準とは違うのだとわかることで、子どもを理解することができ、よりよいアプローチができるようになります。 また、親と子が同じタイプであっても、うまくいかない場合もあります。 親も子どももマルチタスク型の場合、例えば親のスケジュール管理の方法を押し付けても、同じやり方が子どもにハマるとは限りません。子どもが自分独自の方法を作りやすいように、ヒントを与えるくらいのほうがいいケースもあります。