イチローが3000本セレモニーで王貞治氏のサプライズメッセージに感激!
マーリンズは30日(日本時間1日)、本拠地マーリンズ・パークのパイレーツ戦の前に、イチロー(43)のメジャー通算3000本安打達成の記念セレモニーを行った。 当初、このセレモニーを昨年9月に行う予定だったが、右腕のホセ・フェルナンデスが、ボート事故で死亡する悲しい出来事があったため、セレモニーは延期となっていた。 この日、イチローは、司会者に名前をコールされてダグアウトからグラウンドへと向かった。 マーリンズ・パークのホームプレート付近には、台車に乗せられた記念のプレゼントが置かれていた。マーリンズのデービッド・サムソン社長らが、黒いカバーの布を取り外すと、それぞれのヒットを打ったときの3000枚の写真で作ったオブジェが登場。アート作品にイチローは顔を近づけ、目をこらして見つめているようだった。 そして、司会者が「イチロー、私たちはあなたにもうひとつ特別なプレゼントがあるのです」とアナウンス。球場の電光掲示板に注目するよう促した。 そこに映された映像には、ソフトバンクの王貞治会長の姿があった。グレーのスーツ姿で登場した王会長は、やさしいほほえみを浮かべて、ビデオを通じてイチローに祝福の言葉を贈った。 「イチロー君、メジャーリーグでの3000本安打、おめでとう。日本人として大いに誇りに思っています。好きな野球、もっともっとやって1本でも多くヒットを打ってください」 英訳に字幕付きの日本語でのメッセージが流れると、イチローは子どものようにうれしそうな笑顔と感慨深い面持ちで、帽子を取ってビデオの王会長に向かって深々とお辞儀をした。 イチローは王監督の元で第一回のWBCを戦い世界一となったが、通算本塁打の“世界記録”868本という偉大な記録だけでなく、その人間性も含めて、尊敬の念を抱いている。イチローの王会長への、熱い思いを知るマーリンズのフロントがサプライズな演出を用意したようだ。 ベンチに戻ろうとするイチローに、スタジアムのファンはスタンディングオベーションを贈った。イチローは帽子を脱いで、その声援に応えた。ベンチ内では、ひとりひとりの選手やスタッフと抱擁。試合前には米国国歌斉唱の前に、日本の国歌の演奏がなされた。