家屋倒壊が増えた原因? 1年前の“震度6強”…損傷しても改修できず 背景に大工不足【武居信介の防災学】
◆南海トラフや首都直下地震 もし起きた場合…
2019年の台風15号(令和元年房総半島台風)で被害を受けた千葉県・房総半島でも、被災家屋の改修工事はなかなか進みませんでした。あまりに多くの家屋が被災したため、屋根が壊れてしまったものの修繕してくれる業者が手一杯となってしまい、ブルーシートで応急修理をしたまま暮らしを続けるしかなかった家が多くありました。 いま、南海トラフの巨大地震や首都直下地震などが迫っていると指摘されています。こうした地震では2度3度と大きな揺れが襲ってくる可能性が高くあります。 しかし、損傷した家屋を補修してくれる業者がすぐに見つかる可能性はとても低いのが現状です。そうした大きな揺れに備えるには、簡単には損傷しないようにしっかりとした耐震性のある住宅にしておくとともに、家具をきちんと固定するなどして、自分や家族の命を守るために自ら意識をもって備えておくことが重要だといえます。