横審の山内昌之委員長「スケール大きな初夢」琴桜＆豊昇龍の同時昇進やさらなる横綱誕生期待
日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会（横審）の定例会合が25日、東京・両国国技館で開かれた。 九州場所では大関琴桜が初優勝し、大関豊昇龍も千秋楽の相星決戦に持ち込んだ。来年の初場所の結果次第では両大関の横綱同時昇進の可能性もある。山内昌之委員長（77＝東大名誉教授）は「いわゆるダブル昇進も可能性としてはまったく排除していないし、そうなることを願ってもいる」と期待を寄せた。 琴桜については「すでにして将来の最高位横綱に近い、そういう風格と落ち着きを漂わせているとさえ感じた。大変素晴らしい力士に成長しつつあると痛感した」と絶賛した。 豊昇龍についても「将来の横綱を意識した、相撲界をリードしていこうという気迫と自覚が出てきた。心強い印象を受けた」と評価した。 新大関大の里には「他の2人の大関とともに横綱に至る最短距離にいる力士の1人。期待値が上がるのも仕方がない」としたうえで、「壁に突き当たる試練があったと感じさせた場所」と指摘した。そのうえで、「先輩大関2人の脅威になるのでは」とも話した。 大関3人の共通点は「非常に聡明なこと」という。「賢い力士たちだから、いろんな教訓やいろんな反省材料を学んでいると思う」とさらなる成長を期待した。「3人を軸に来年の大相撲が展開される。そんな大きな構図が浮かび上がったことが今年の特徴」と解説し、「初夢では、ダブルどころかもっとたくさんの横綱が生まれる。そういうスケールの大きな夢を見てみたい」と描いた。【奥岡幹浩】
