インフルに加えてコロナ急拡大が9連休を直撃! 年末年始の「感染ドミノ」はこうして回避する
インフルエンザが猛威を振るっている。 厚労省は20日、全国約5000の定点医療機関から今月9~15日に報告されたインフルエンザの新規感染者数を公表した。その数は実に9万4259人。1機関あたり19.06人は前週9.03人の2倍強で、全国で患者数が急増しているのだ。 「反ワク本」はデタラメだ! 標的にされた製薬会社Meiji Seikaファルマが調査結果を公表 不安なのはインフルだけではない。新型コロナウイルスの感染者数も拡大傾向にある。 厚労省によると、今月9~15日に定点医療機関から報告された新規感染者数は1万9233人。1機関あたり3.89人は前週の3.07から1.27倍と、3週連続の増加となった。 インフルとコロナの同時拡大の背景について、昭和大医学部名誉教授の二木芳人氏(臨床感染症学)はこう分析する。 「コロナ禍で行われていた手洗い、うがいなどの感染症対策がおろそかになっています。コロナに関して言えば、今年4月からワクチン接種が原則有料となり、接種する人が減った。その上、新たに広がっている変異株XECは従来のワクチンで獲得した免疫を回避する能力が高いのです。10月開始の定期接種からXEC株にも対応したワクチンを使用していますが、やはり接種率の低下がネック。しかもコロナの検査や治療薬は高額なため病院での診察を控える人も多い。以前より重症化しづらいのも確かで、罹患していても気付かない“隠れコロナ”感染者も多いはず。実際は厚労省の数字よりも多い可能性があります」 ■やっぱり手洗い、うがいを徹底 冬本番はこれから。さらなる流行が見込まれる。 「コロナとインフルの感染がこのペースで共に拡大すれば、年末年始は同時流行の可能性が高い。一度どちらかに罹患すると、体力が弱ったところに今度はもう一方の感染症にかかってしまう“感染症ドミノ”のリスクが強まります。特に高齢者などは、重症化の恐れがあります」(二木芳人氏) 年末年始の急病は一層やっかいだ。 「やはり休業する病院が多く、受診できる医療機関は普段より少ない。感染拡大で医療現場がパンクするのを防ぐためにも、一人一人の感染予防が大切。一番良いのは、コロナ禍の習慣を再び続けることです」(二木芳人氏) この年末年始は最大9連休を見込める。旅先で羽を伸ばしたり、実家でゆっくり休む予定の人も多いはず。せっかくのチャンスを寝込んで終わりにしたくない。“3密”をなるべく避け、手洗い、うがい、マスク着用などの「あの頃の基本」を徹底すべきだ。 ◇ ◇ ◇ インフルとコロナだけでなく「リンゴ病」にも注意が必要だ。患者の多くは9歳以下の子どもが占めるが、大人が感染するケースもまれではない。●関連記事【もっと読む】『急増する「リンゴ病」は大人も危ない…妊婦は特に要注意 東京都は警報レベルに到達』で詳報している。