長野にやっと本格的な「冬」 大雪で除雪に追われる
THE PAGE
20日の信越地方や北日本、東海地方などは大雪や強風の大荒れになりました。昨年末以来、暖冬傾向だったため雪に慣れているはずの北国もあわて気味です。一方、雪不足もあった長野県内などのスキー場は、外国人スキーヤーの団体客などの入りこみでにぎわいを増していました。長野地域の様子を見ると―。
■「慣れているけど急に来た」
長野地方気象台によると20日午前9時現在の24時間降雪量と積雪(速報値)は野沢温泉15センチ(積雪の深さ35センチ)、白馬22センチ(同37センチ)、長野市15センチ(同17センチ)、上田市菅平17センチ(同60センチ)など場所によっては久しぶりの降雪。 降り続く雪の中、JR長野駅前ではバスロータリーや乗降広場で懸命の雪かき作業。市中心部の権堂商店街では中年男性が「雪に慣れているものの急に来ると生活に響くね」と戸惑い気味。中年の主婦は「これまで暖冬気味で地面が温かいせいか雪がすぐ解けてはね上がりがひどい」と足元を気にしていました。
長野県北部の豪雪地とされながらしばらく前まで市街地に雪がほとんど見えなかった飯山市。この日は白く覆われ、新幹線飯山駅の改札からどっと繰り出した外国人の家族連れなどのスキー客が続々とバスに乗り込み、野沢温泉などのスキー場に向かっていました。久しぶりの雪景色と駅前のにぎわいに、冬本番の活気が戻っています。
21日にかけてさらなる積雪に注意
長野地方気象台は「日本付近は冬型の気圧配置が強まっており、21日にかけて強い冬型の気圧配置が続く」との大雪に関する長野県気象情報を出しています。それによると20日午前9時から午後9時まで12時間の予想降雪量は、多いところで長野地域の山沿いで30センチ、中野飯山地域で40センチ、松本地域の聖高原周辺で15センチなどとなっています。 さらに20日午前9時から21日午前9時までの24時間予想降雪量は長野、飯山など県北部で60センチとなっており、北部の雪の影響は続く見込みです。北日本を含め日本列島は引き続き厳しい寒さに覆われる見通しで、災害などに警戒するよう気象台が呼びかけています。 (高越良一/ライター)