再審無罪が確定した袴田事件 弁護団や支援者らが県警に再発防止などを求める申し入れ書を提出
袴田巌さんが無罪となった58年前の事件で、静岡県警が当時の捜査手法などの検証作業を始めた事を受け、弁護団や支援者らが県警に対し、再発防止などを求める申し入れ書を提出しました。 袴田巌さんが無罪判決を受けた58年前の事件で、静岡地裁は、犯行着衣とされた5点の衣類など、3つの証拠について、捜査機関によるねつ造を認定しました。 県警の津田隆好本部長は5日の県議会で、当時の捜査記録の確認や元捜査員への聞き取りなど検証作業に着手したことを明らかにしました。 これを受け、弁護団の小川秀世弁護士や支援者が県警本部を訪れ、申し入れ書を提出しました。申し入れ書では検証作業に支援者を加えることや、違法捜査への再発防止策を講じることなどを求めたということです。 ●袴田事件弁護団事務局長 小川秀世弁護士: 「判決で違法行為が前提となっている、あるいははっきりと認定された部分がいくつもある。それに対する対策を真剣に考えていただきたい。それでないと袴田事件がなんの成果も得られなかったことになりかねない」 今後、弁護団と支援者は検察に対しても検証作業に関する申し入れ書を提出する方針です。