ビールが23年の減税で飲用量アップ 発泡酒、新ジャンルは減少、税制に敏感か
ビール酒造組合(東京都中央区)と「発泡酒の税制を考える会」(同)はこのほど、本年度のビール、発泡酒、新ジャンル(第三のビール)に関する飲用動向と税金に関する調査を実施し「ビールを飲む人の割合が増加した」などとする結果を公表した。 調査は2002年から毎年行っており、今回は5月2~6日に普段お酒を飲んでいる20歳以上の男女1200 人にインターネットで実施、男性595人、女性605人の回答を分析した。酒税を巡っては、23年10月にビールが減税された一方、新ジャンルは増税された。また、26年10月にはビール・発泡酒・新ジャンル商品の酒税額が統一されることが決まっている。 今回の調査で、家庭でビールを飲んでいる人は61.5%で、前回より5ポイント増加。発泡酒・新ジャンルは39.4%だった。減税されたビールの飲用量は「増えた」が13.0%で「減った」(6.8%)を上回り、税率が据え置かれた発泡酒、増税された新ジャンルの飲用量は「減った」がそれぞれ「増えた」より多かった。 ビールを飲む理由としては「おいしいから」(79.4%)、「品質がよいから」(23.3%)と味を求めていることがわかった。 ビール酒造組合などは「消費者はビール系飲料の販売価格の変動に対し、敏感に反応する。販売価格が高くなると、消費者の生活防衛意識が働き、消費の停滞が懸念される」としている。