立川で「ふたごキャラバン」 イベント通じ多胎児育児のリアル伝える
立川駅北口のサンサンロード(立川市曙町2)で11月2日、多胎児ファミリーによるイベント「ふたごキャラバン」が開かれた(立川経済新聞) 【写真】SwingRing代表の中川さんと長女・次女。イベントに参加した損保ジャパンのキャラクター「ジャパンダ」を囲んで 多胎家庭支援団体「SwingRing(すいりん)~ふたご応援プロジェクト~」が主催し、4回目を迎えた同イベント。同団体を運営する双子や三つ子を育てる親たちに加え、団体発足当初は赤ちゃんだった子どもたちも成長して、今ではボランティアスタッフとして活躍する。当日は、「ふたごじてんしゃ」試乗会、ファミリー写真撮影会、子ども縁日、おそろい服などが並ぶフリーマーケットのほか、立川野菜を直売するなど、小雨が降る中、多胎児ファミリーを中心に300人が訪れた。 併せて、損保ジャパンビルでは、東京新聞がアニメーションアーティスト南家真紀子さんによるトークショーを開催。双子育児を描いた漫画「MIRACLE TWINS(ミラクル・ツインズ)」を昨年末まで同紙で連載していた南家さんが、自身の経験や作品についての思いを話し、アニメーション作品を上映した。 冒頭、団体代表の中川美織さんが「ミルクをあげて、おむつを替えて一日が終わる。同時に泣かれても1人しか抱っこできなくて、『ごめんね』と自分も一緒に泣いていた。分かってくれる人がいない、そんな気持ちを抱えていた中、多胎児を育てる仲間との出会いが希望になった。決して一人ではないと伝えていきたい」と話すと、来場者は涙をにじませた。 中川さんは「このイベントを通じて、マイノリティーで孤立しがちな多胎児家庭のつながりをつくるだけでなく、多胎児のリアルを地域や地元企業の方に知っていただき、社会全体が多様化する子育てに手を差し伸べるきっかけになれば」と期待を込める。 参加者からは、「双子育児の仲間に会えて心強かった」「温かい言葉をかけられて元気が出た」などの声が聞かれた。 「小さな団体でサンサンロードを貸し切るのはハードルが高いと言われたこともあったが、駅からも近く、皆に知ってもらえる、双子用ベビーカーでも十分すれ違えるこの場所でやりたかった。今後も多胎児家庭がつながるきっかけをつくることで、たくさんの人が笑顔になれたら」と意気込みを見せる。
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