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昭和後期のプロ野球に偉大な足跡を残した偉大な選手たちの功績、伝説をアナウンサー界のレジェンド・德光和夫が引き出す『プロ野球レジェン堂』。記憶に残る名勝負や“知られざる裏話”、ライバル関係とON（王氏・長嶋氏）との関係など、昭和時代に「最強のスポーツコンテンツ」だった“あの頃のプロ野球”を、令和の今だからこそレジェンドたちに迫る! 【画像】巨人入団を考えていた平松氏の驚きとは? 大洋ホエールズ（現・横浜DeNAベイスターズ）のエースとして活躍した平松政次氏。「カミソリシュート」と呼ばれた鋭い切れ味を誇るシュートを武器に、18年間の現役生活で201の勝ち星を積み上げた。巨人キラー・長嶋キラーとしても名をはせたプロ野球史上最高のシュートピッチャーに德光和夫が切り込んだ。 カミソリシュートで巨人打線を翻弄した平松氏だが、このインタビューでも巨人ファンの徳光アナに対し、いきなり胸元に強烈なシュートを投げ込むところからトークがスタート。 平松: 巨人ファンにとっては憎き平松です（笑）。徳光さんは大の巨人ファンですから、現役時代はちょっと徳光さんには近寄りがたかったです。 徳光: すみません。大の巨人ファンでして。 ただ、何をおっしゃってるんですか。平松さんには名球会のお仕事などでお世話になっていますし…。 平松: 引退後はそういう機会もありますけど、現役時代は、巨人戦には燃えに燃えてましたんで…

伝説の巨人キラーは巨人ファン

徳光: もともとはジャイアンツファンだったんですよね。 平松: もちろん。私は岡山の出身なんですけど、我々のような田舎の人間にとっては、巨人対大洋とか巨人対阪神とか巨人対中日とか、巨人が主役なんです。 徳光: 広島が主役じゃないんですか。隣の県ですし。 平松: 違うんですよ。場所としては広島の方が近いけど、全国的にテレビでやるのは巨人だけなんで、プロ野球を見るとすれば巨人戦なんですよ。 だから、巨人のオーダーは全部分かるけど、他のチームのオーダーは分からないっていうぐらい巨人一辺倒。「1番柴田・2番土井・3番王・4番長嶋…」。他のチームの選手のことは本当に知らない。 （大洋の）秋山（登）さんは私の高校（岡山東商・秋山氏在籍時は岡山東高）の先輩なんですけど、高校時代、巨人対大洋で秋山さんが先発すると「また秋山か、これ、また負けるわ」と思ってました。「憎き秋山」と思ってたんです。それがプロに入ったら先輩になって「失礼しました」っていう気持ちでした（笑）。