「ロスター入りに値するものだと思っていた」。ニックスの主将ブランソンがパリ五輪落選に言及「次はプレーしたいね」<DUNKSHOOT>
ニューヨーク・ニックス在籍2年目の昨季、ジェイレン・ブランソンは自己最高のシーズンを送った。77試合の出場で平均28.7点、3.6リバウンド、6.7アシストに3ポイント成功率40.1%(平均2.7本成功)の成績を残し、オールスターとオールNBA2ndチームに初選出された。 【動画】NBAの歴史に残るパフォーマンスを披露したブランソンの昨プレーオフ・ハイライト 平均得点は球団史上3位に入るハイアベレージで、プレーオフではさらにその数字を伸ばし、平均32.4点に3.3リバウンド、7.5アシストを記録。フィラデルフィア・セブンティシクサーズとの1回戦第4戦でニックスのプレーオフ球団新記録となる47得点に10アシストをマークすると、以降も3試合連続40得点以上を叩き出し、1993年のマイケル・ジョーダン(シカゴ・ブルズ)、1984年のバーナード・キング(ニックス)と並ぶNBA歴代2位の快記録を残した。 チームを2000年以来初のカンファレンス・ファイナルまであと1勝へと導いた働きが評価され、今年7月に4年1億5650万ドル(約247億2700万円)の延長契約を締結。フランチャイズ史上36代目のキャプテンにも就任した。 2024-25シーズンの開幕まで2週間を切った現地時間10月10日、米メディア『GQ.com』にブランソンのインタビューが公開された。リーグ有数のガードとなった28歳は、今夏にパリオリンピックへ出場できなかった悔しい胸の内を明かしている。 昨年のFIBAワールドカップでアメリカ代表に選出され、チームを率いたスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)からもリーダーシップを高く評価されたブランソンだったが、アメリカは準決勝、3位決定戦を落として4位と、メダルには届かなかった。 ブランソンは大会平均20.3分の出場時間で11.0点、2.5リバウンド、4.0アシストをマークしたものの、豪華スターが結集したパリオリンピックのロスターに入ることはできず。昨プレーオフのカンファレンス・セミファイナル第7戦の後半に左手を骨折していたとはいえ、ロスター12名の発表はプレーオフ開始前のことで、多少なりともショックを受けたようだ。 「あのチーム(アメリカ代表)は僕が手を骨折する前の時点で決まっていた。自分としてはチームUSAのためにプレーしたかったんだ。昨シーズンのプレーは、ロスター入りに十分値するものだと思っていたからね。自分ならフィットできると思っていた」 ブランソンは「(アメリカ代表の)選択肢に僕は入ってなかったってこと」と肩を落としたが、「だからこそ前へ進み、もっと上手くなる方法を探っていく。(代表でプレーするという)目標を持ち続けていく。次はプレーしたいね」と前向きに今後の野望を語った。 ブランソンが見据えているのは、2028年のロサンゼルス・オリンピック。4年後の7月末時点で31歳、8月末には32歳を迎えるとはいえ、188cm・86kgのポイントガードは身体能力ではなくスキルを武器にしているため、トップレベルを維持し続ければ念願のオリンピックデビューを飾る可能性は十分あるはずだ。 まずは今月の22日(日本時間23日)、王者ボストン・セルティックスと激突する今季開幕戦で、最高のスタートを切りたいところだ。 文●秋山裕之(フリーライター)
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