愛媛のオンコートキャプテンを務める古野拓巳［写真］＝B.LEAGUE

　年明け最初の開催となる「りそなグループ B.LEAGUE 2024-25 SEASON」B2第16節は、レギュラーシーズン60試合のちょうど半分に達する折り返し地点。上位チームはプレーオフ進出に向けてギアを一段上げ、下位チームは心機一転巻き返しを図りたいタイミングだ。 　故障者が続出した愛媛オレンジバイキングスは、ここまでの28試合でわずか1勝しかできず、苦しい戦いが続く。前節もベルテックス静岡に屈し、連敗は26に達している。現在4試合続けて60点台と得点力不足が顕著。3ポイントシュート成功率にはシーズンを通して課題を抱えている状況だ。 　対照的に今節の対戦相手である鹿児島レブナイズは、12月8勝2敗と上り調子で、西地区首位浮上も視界に入っている。前節の福島ファイヤーボンズ戦も、GAME1は第1クォーターに33失点を喫しながら前半のうちに逆転し、後半はリードを広げて勝利。GAME2は福島を54点に封じてみせた。直近の8試合中7試合で2ケタ得点を挙げている森田雄次の好調ぶりが光る。 　第12節の対戦は、鹿児島が2戦合計201得点を挙げて連勝。敗れた愛媛もGAME1で青木龍史が30得点を挙げるなど健闘したが、その青木と大友隆太郎が相次いで負傷するアクシデントに見舞われた。愛媛としては、第12節に今シーズン初出場を果たした奥田雄伍に期待したいところ。平凌輝、原田大和という若手2人にとっても、今は大きなアピールチャンスだろう。もちろんフロアリーダーである古野拓巳が勝利への執念を示し続けることも重要だ。古野の活躍が連敗脱出の大前提と言っても過言ではない。 　東地区首位のアルティーリ千葉は、またしても福井ブローウィンズに土をつけられ今シーズン2敗目を喫したが、今節は前回対戦で快勝している青森ワッツとの再戦だ。敵地に乗り込む青森は、戦節に主力2人を欠いた状態で富山グラウジーズに100失点以上で2連敗。第9節の対戦でもA千葉に2戦続けて100点ゲームで敗れており、いずれも日本人選手に計60得点以上を許したとあって、今節はディフェンスの改善が求められる。リーグ1位を誇るスティールで試合の流れを引き寄せることができるか。 　神戸ストークスは、前節GAME2で西地区首位を快走しているライジングゼファー福岡の連勝を阻止した。これを良いきっかけにできるかどうかは、ここ6試合で4勝と上向きつつある熊本ヴォルターズとの戦い方にかかっている。早くも今節がレギュラーシーズン最後の対戦となるが、過去4試合は全て神戸に軍配。熊本にとっては、高確率で被弾してきたネイサン・エイドリアンの3ポイントシュートをいかに防ぐかがカギの一つになりそうだ。 　連勝が止まった福岡は、19連勝の直前に黒星を喫したバンビシャス奈良を迎え撃つ。その試合の奈良は第4クォーターを25－9と圧倒し、19点差をつける会心の勝利だった。このところ黒星が込んでいる奈良としては、西地区首位の福岡に再び土をつけて反転攻勢の足がかりにしたいところ。オフェンス面で成長が見える中谷衿夢や、故障で出遅れたものの現在はスターターに定着している小林遥太といったガード陣の働きに注目したい。 文＝吉川哲彦 【B2第16節試合日程】 ・信州ブレイブウォリアーズvs福島ファイヤーボンズ（＠ホワイトリング） GAME1：1月4日（土）14時5分～ GAME2：1月5日（日）14時5分～ ・アルティーリ千葉vs青森ワッツ（＠千葉ポートアリーナ） GAME1：1月4日（土）15時～ GAME2：1月5日（日）15時～ ・愛媛オレンジバイキングスvs鹿児島レブナイズ（＠伊予市民体育館） GAME1：1月4日（土）15時～ GAME2：1月5日（日）15時～ ・ベルテックス静岡vs山形ワイヴァンズ（＠浜松アリーナ） GAME1：1月4日（土）16時～ GAME2：1月5日（日）15時～ ・神戸ストークスvs熊本ヴォルターズ（＠神戸市立中央体育館） GAME1：1月4日（土）16時5分～ GAME2：1月5日（日）14時5分～ ・富山グラウジーズvs福井ブローウィンズ（＠富山市総合体育館） GAME1：1月4日（土）17時35分～ GAME2：1月5日（日）13時5分～ ・ライジングゼファー福岡vsバンビシャス奈良（＠飯塚市総合体育館） GAME1：1月4日（土）19時5分～ GAME2：1月5日（日）15時5分～