〝最大市場〟中国のスマホ向け好調…電子部品世界出荷11%増
電子情報技術産業協会(JEITA)が30日発表した日本メーカーによる7月の電子部品世界出荷額は、前年同月比11%増の4077億円となった。最大市場である中国向けは同11%増の1434億円で2023年11月以降9カ月連続で前年同月を上回った。中華系スマートフォンへの需要回復や、高機能化が電子部品の出荷額の増加に寄与したとみられる。 【グラフ】電子部品出荷額の推移 品目別の出荷額では、受動部品が同12%増の1963億円。電気を一時的に蓄えたり放出したりして回路のノイズを除去し、電圧を安定させるコンデンサーは同12%増の1367億円。インダクターは同13%増の343億円となった。 また、スマホ内蔵カメラの手ぶれを防止したりピントを自動で合わせたりするアクチュエーターが同43%増の471億円に伸びた。米アップルが「アイフォーン16」シリーズで露出や被写界深度の調整が可能な点を訴求したように、スマホメーカーはカメラ性能の向上に注力している。 米IDCの調査によると、4―6月の中国でのスマホの出荷台数は前年同期比8・9%増の7160万台。vivo(ビボ)や中国華為技術(ファーウェイ)といった中華系スマホが上位を占めた。