「プライベートバンカー」唐沢寿明&上杉柊平が“お金に縛られず”やりたいこととは?
――上杉さんから見た唐沢さんの印象はいかがですか? 上杉 「僕は唐沢さんと共演させていただくのは今回で3度目なのですが、32歳になって自分のできることとできないことが分かってきた中、あらためて優しく背中を支えてくれる方だと感じています。細かいところまで気にかけてくださる方です」 ――撮影現場の皆さんの雰囲気を教えていただけますか。 唐沢 「みんな楽しそうにやっているよな?」 上杉 「明るくてめちゃくちゃ楽しそうですね」 唐沢 「長いセリフは大変だけど、あまり追い詰められる感じは不思議とないかな」 上杉 「きっと唐沢さんがつくってくださっている空気だと思います。量も多く、難しいセリフばかりだと思いますし」 唐沢 「セリフが多いと、細かいことがどうでも良くなってくるっていうのもあるんだよね」 上杉 「それであんなに長い説明ゼリフをできるとしたらすご過ぎる…!」 唐沢 「冗談だ、ばか野郎(笑)」 上杉 「失礼いたしました(笑)。でも、こんな感じで現場の空気はとてもいいですよ。全員が『本番』と声がかかった瞬間にすっと役に入っている感じがします。それでいて、テストなんかでは和気あいあいとしていますね」 ――庵野のミステリアスな雰囲気を出すためにしていることはありますか? 唐沢 「特にない…僕も、庵野みたいに秘密が多いから。そういうことですよ(笑)」 上杉 「…そういうことみたいです」
――上杉さんは御子柴の役作りで特別に何かしていることはありますか? 上杉 「説明している時の御子柴と1人で行動している御子柴を演じ分けたいなと思っています。庵野さんや久美子(鈴木保奈美)さんといる時は視聴者と同じ目線の、ちょっと天然で経済知識のない久美子さんを庵野さんが引っ張っていく。その中でどういう立ち位置にいようかと思った時に振り回されるんじゃなくて、服を脱ぐ必要があれば全裸にもなるような、何でもやる泥くささを表現できたらと思っています。仕事をする時はテキパキとできて、内と外をうまく分けられたらと監督と話し合って演じています」 唐沢 「御子柴を視聴者が見て面白いなと食い付き始めたら、このドラマは面白くなるよね。この人を見たいがために見る。そういうふうに見せられると面白くなると思いますよ」 上杉 「本当に、頑張っていきます」 ――庵野が愛犬とのエピソードを引き合いに出して、「ついやってしまう」というセリフがありますが、撮影中ついやってしまうことはありますか? 上杉 「唐沢さんは水をたくさん飲まれていますよね」 唐沢 「飲むね」 上杉 「たくさん飲むようにしていると聞いてから、僕もたくさん飲むようにしています」 唐沢 「そこはまねしなくてもいいだろう(笑)」 上杉 「いやいや、体にいいって言っていたじゃないですか!(笑)」 ――上杉さんは「ついやってしまうこと」はありますか? 上杉 「僕はセリフを繰り返し練習しているのに、本番になると出てこなくなる時があって。直前までは何の問題もなかったのに、本番になると変な力が入ってしまったりして…。特に説明ゼリフの時は力を抜くようにしています」 唐沢 「説明ゼリフは感情が入らないから、難しいよね」 上杉 「そうなんです。でも、なぜか力が入ってしまって、セリフが出てこなくなっちゃうんです」