新NISAで投資デビュー。日銀が金利を引き上げたら、株価はどうなるの?
金利が上がると一時的に株価は下がるかもしれないが……
それでは、仮に金利が現行のマイナス0.1%から0.0%に引き上げられた場合、日本の株価にどのような影響があると考えられるのでしょうか。 セオリーどおりで考えれば、金利が上がるわけですから、日経平均株価指数やTOPIX(東証株価指数)といった株価指数は下がるかもしれないと思うのは当然でしょう。 日本の金利が上がると、日本円の価値が上がるため、円高になりやすくなります。日本株の場合、円高になると株価が下がりやすくなるため、日経平均株価指数などの株価指数も下がる可能性があると考える必要があります。 とはいえ、金利が上がるといってもマイナス0.1%から0.0%に戻す、つまり、金融緩和政策を維持するわけですから、外国からしてみれば「日本の金利は低すぎる」「日本円に魅力はない」となり、一時的に円高になったとしても、どこかのタイミングでまた円安に戻る可能性もあります。 日本株にとって、円安は上昇要因です。このようなことから、金利が上がったとしてもゼロ金利で維持されるため、株価にはあまり影響がないと考えるのが妥当ではないでしょうか。
まとめ
今回説明したように金融政策を見ていくと、日銀が金利を引き上げたとしても、長い目で見れば株価は上昇する可能性が高いと考えることができます。また、日本株に投資するうえで考慮する必要があるのは、今後、日本の景気が良くなっていくかもしれないということです。 景気が良くなる場合にはいくつか理由がありますが、最たるものとしては賃上げが挙げられるのではないでしょうか。賃金が上がると人々の暮らし向きは良くなり、使えるお金が増えて消費活動が活発化し、企業の業績や株価の向上にもつながります。国が目指す経済の好循環とは、このような流れとなることでしょう。 執筆者:重定賢治 ファイナンシャル・プランナー(CFP)
ファイナンシャルフィールド編集部