4モーターで587馬力! Gクラス初のEV「G580」世界初公開 メルセデス・ベンツ “最強” オフローダー誕生
空力ボディの完全電動モデル
ドイツの自動車メーカーであるメルセデス・ベンツは4月24日、GクラスのEV版となる新型「G580 with EQテクノロジー」を米国と中国で同時公開した。 【写真】「EQG」量産型ついにデビュー! 完全電動オフローダー【新型メルセデス・ベンツG580 with EQテクノロジーを写真でじっくり見る】 (33枚) これまでEQGという名で呼ばれてきたが、量産型ではエンジン車ベースのEVという立ち位置を反映した、やや長い名称となっている。 エクステリアデザインはディーゼルのG450dなどとよく似ているが、独自形状のAピラーやボンネット、ルーフ前面のスポイラーリップにより空力効率を高めているほか、フロントグリルや「EQ」バッジの装着など、さまざまな違いが見られる。 空気抵抗係数を表すCd 値はG450dの0.48から0.44に低下している。なお、先代Gクラスは0.53だった。 また、テールゲートに取り付けられたスペアタイヤホルダーは、同様のスタイルの充電ケーブルホルダーに変更することができる。
4本の車輪を個別制御
Gクラスの電動パワートレイン開発責任者であるマニュエル・ウルステッガー氏は、「GはGのままです。デザインやサウンドだけではありません。パワートレインは妥協のないオフロード性能を提供します」と述べている。 G580には4基の電気モーターが搭載され、各車輪を個別に駆動する。モーター出力は1基あたり147ps(108kW)で、合計出力587ps(432kW)、最大トルク118.7kg-mを発生する。 モーターはG580のために専用開発されたもので、4基にそれぞれ独立の2速トランスミッションを備えている。異例なまでに複雑なパワートレイン構成だが、これはGクラスの厳しい仕様要件を満たすためのものであり、G以外のラインナップでは使用されないという。 「厳しいプロジェクトでしたが、目標はすべて達成しました。オフロードでは内燃エンジンのGよりも優れています」とウルステッガー氏は言う。 フロントサスペンションは従来と同じ独立懸架式で、リアには電気駆動ユニットを内蔵した新しいリジッド・アクスルが採用されている。機械式ではなく “仮想” のディファレンシャル・ロック機能を備え、優れたトルク・ベクタリングを実現するという。 0-100km/h加速タイムは5秒以下、最高速度は180km/h。