【解説】代表選を通じて見えた立憲民主党の進歩と弱みとは?
YouTube「選挙ドットコムちゃんねる」では、毎週選挙や政治に関連する情報を発信中です。 2024年9月15日に公開された動画のテーマは「立憲民主党代表選後の行方」 ゲストに元衆議院議員で弁護士の菅野志桜里さんに立憲民主党の「代表選後の行方」を伺いました。元立憲民主党の菅野氏が、構図から代表選後の注目ポイントを読み解きます! 民主党政権から12年、「共通基盤ができてきた」立憲民主党の次の課題は? 【このトピックのポイント】 ・女性や若手の起用や育成に課題 その処方箋は ・安全保障面、党としての弱みを乗り越えた ・党としての共通基盤ができた あとは野党協力か?
女性、若手議員の育成に課題!処方箋は?
今回の代表選に立候補したのはこの4名。菅野氏は、滑り込みで立候補した吉田晴美氏にエールを送ります。 菅野志桜里氏「なったからには最大限捉えて、女性政策以上に政策の引き出しの幅を広げる、大チャンスに使ってほしい」 一方、立憲民主党の女性起用という観点から疑問を呈します。 菅野氏「私自身は女性議員をあまり消費してほしくない。吉田氏は1期生で、なかなか代表として総理になっていくリアリティがない。当然準備は不足している。準備不足の若手や女性を、党の多様性を体現するために候補に引っ張り込むことが、本当にいいのか」 党として女性を起用したあと、「役員に迎えてしっかり支えて、本当のリーダーに育てて支えていくかというと、ちょっと足りていないような気がする」と批判する菅野氏。 代表選の立候補者に女性がいない、という声に応えて吉田氏が立候補したわけですが…… 菅野氏「べらべら言っちゃうけれど、今、もうすでに吉田さんの推薦人になったけれど、自分は1票は野田さんに入れると玄葉さんが言っていたりとか。ああいうのは良くないと思う。本当にそれじゃ全然支えてないです」 党代表選を決めるのは党員と党所属の国会議員です。その1票の重要さを「議員としては鈍感にならずにやってほしい」と訴えます。 MC鈴木邦和は、「そもそも執行部の中に女性議員の名前が入っていない立憲の体制が、本質の部分で女性が活躍して成長する組織風土になっていない」と指摘します。 菅野氏は、ネクストキャビネットとして官僚との人間関係を築き、政策作りを行うことを提案します。 菅野氏「例えば自民党がやっている、台湾危機シミュレーションなんかも実装していくとか。そういうことを地道にやっていくことが必要」 女性を育てるだけでなく、民主党政権を経験した中核メンバーが、若手中堅に機会を提供できていないと語る菅野氏。「野党でもできる実務能力の研さんの機会をあまり作っていない」と厳しくコメントします。