出さなきゃよかった…。レアル・マドリード退団で化けた元アカデミー選手(3)セカンドチームで得点量産も…。チャンスが与えられなかった男
UEFAチャンピオンズリーグ(CL)で最多優勝を誇るレアル・マドリードは、毎年のようにスター選手を獲得している。一方で、下部組織からトップチームに定着して活躍を続ける選手は少なく、若くしてクラブを離れて飛躍を遂げた例も多い。今回は様々な理由でレアル・マドリードを離れ、ほかのクラブで一流になった選手を紹介する。
FW:ロベルト・ソルダード(元スペイン代表) 生年月日:1985年5月27日 所属クラブ:引退 レアル・マドリード在籍期間:2000年夏~2008年夏 ラ・リーガで通算129ゴールを決めたロベルト・ソルダードは、数々のスター選手獲得の煽りを受けてレアル・マドリードのトップチームに定着することができなかった。 15歳でレアル・マドリードに加入したソルダードは、セカンドチームにあたるカスティージャで通算132試合69得点とハイペースで得点を重ねた。ほとんどのクラブであれば、ユースで得点を量産した選手にトップチームでのチャンスが与えられるだろうが、スター軍団であるレアル・マドリードの場合は例外だ。 若きソルダードの前に2006年夏にレアル・マドリードに加入した元オランダ代表FWルート・ファン・ニステルローイが立ちはだかった。他にもラウール・ゴンザレスや若きゴンサロ・イグアインらライバルが強力なこともあって出場機会に恵まれず、首脳陣から期待をこめられて背番号9が与えられた2007/08シーズンも8試合の出場に留まった。 スター軍団の中では自らの居場所を見つけることができなかったソルダードだが、2008年夏にヘタフェに移籍して以降の活躍は素晴らしかった。ヘタフェで2シーズン連続となるリーグ戦2桁ゴールを記録すると、2010年夏に移籍したバレンシアでも得点を量産。中でも印象的だったのがリーグ戦で24得点を記録した2012/13シーズンで、シーズン終了後に行われたコンフェデレーションズカップでは、スペイン代表のスタメンにも抜擢された。 2013年夏のトッテナムへの移籍が失敗に終わり、その後に在籍したビジャレアルやフェネルバフチェでも得点量産とはいかなかったが、2019/20シーズンに移籍したグラナダではUEFAヨーロッパリーグ(EL)出場圏内となる7位フィニッシュを成し遂げ、クラブ史上初となる欧州大会出場権獲得に大きく貢献。キャリアの最後は出身地であるバレンシアに本拠地を構えるレバンテでプレーし、2022/23シーズン限りで現役を引退している。
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