フェラーリのアップデートも実は失敗だった? サインツJr.「ただでさえ高速コーナーが苦手なのに、バウンドするようになってしまった」
F1オーストリアGPの予選で4番グリッドを獲得したフェラーリのカルロス・サインツJr.は、スペインGPの際に投入したアップデートにより、ここ2戦苦しんでいる可能性があると示唆した。 【リザルト】F1オーストリアGP:予選結果 フェラーリは今シーズンを、レッドブルに次ぐ2番手チームという立場でスタートさせた。しかし最近ではマクラーレンやメルセデスの後塵を拝しており、特にスペイン、オーストリアの連戦では苦しんでいる。 オーストリアGPの予選でサインツJr.はなんとか4番手となったものの、スペインGP同様、高速コーナーでのバウンシングに悩まされ、SF-24が持つ本来の力を発揮できていないと考えているようだ。 サインツJr.はこの原因は、スペインGPで投入されたアップデートにあるかもしれないと語る。このアップデートにより、特定の速度域ではダウンフォースが増加しているようだ。しかしそれ以外の部分でタイムを失っている可能性があり、結局のところメリットにならないかもしれないと、サインツJr.は言う。 「バウンシング(マシンの底を路面に打ち付ける状態)していないところでは、そのアップデートが機能しているのが分かると思う。でも、高速域でバウンドしてしまい、減速しなければならない場合には、ある場所では勝ったとしても、その他の場所では負けに繋がるかもしれない」 そうサインツJr.は説明した。 「高速の要素が多ければ多いほど、トレードオフといった面では明らかに悪くなる。僕らは高速の要素が多いほど、明らかに遅くなってしまうんだ」 「理想的な状況ではない。チームはファクトリーで全力で問題を解決しようしている。そして次のシルバーストンで、より強くなって戻ってくるための方法を探している」 この問題により、レッドブルに対して大きく後れをとっていると、サインツJr.は言う。 「あまり詳しくは言えないけど、高速コーナーが得意でないのに、バウンドしてしまうようになった。だから高速コーナーが極端に遅くなっている」 「ここ(レッドブルリンク)のターン7やターン9では、ひとつのコーナーだけでマックスからコンマ1秒も遅れている。ひとつのコーナーだけでだ。それを挽回するのは非常に難しい。コースの他の部分、低速区間ではほぼ互角だ」 「でも僕らは既にファクトリーで、この新しいパッケージとそれに伴うバウンシングの理由を理解しようと努力している。そして、シルバーストンに向けてどう改善できるか、それを探っているんだ」 サインツJr.は、ここ最近のフェラーリが、ライバルに対して後れを取るようになってしまったことを認める。 「非常に難しい状況だし、今週末もとても難しい」 そうサインツJr.は語った。 「ここ数戦、僕らはうまくいっていないようだ。少し苦戦している」 「レッドブルやマクラーレンに一歩後れを取っているようだ。そしてレースではメルセデスにも。スプリントと予選では、彼らの方が少し優位に立っているように見えたが、僕らも予選に向けて少し変更を加えたため、マシンはちょっと速くなったかもしれない。でも、かなりギリギリだった」 「ラップをまとめるのはとても難しかった。でも良いアタックができたし、4位になれたことには満足している」
Jonathan Noble