【高校野球】聖光学院・高野結羽投手が「大胆攻め」で勝利狙う…春季東北大会・注目選手紹介
13日に開会式が行われる春季高校野球東北大会(石巻市民ほか)に出場する6県代表から、注目選手を紹介する。聖光学院(福島)の高野結羽(ゆう)投手(3年)は安定感が増し、エース・古宇田烈(3年)とともに二枚看板として活躍する。昨夏の甲子園で登板経験もある最速145キロ右腕が、夏に向けて実りの多い大会にする。 聖光学院・高野は最速145キロの直球と、切れ味抜群のスライダーが持ち味だ。今春の福島県大会では2試合に先発するなど計14回2/3を投げ防御率1・29。斎藤智也監督も「自滅するという要素がなくなってきた。右肩上がりだと思う」と評価。相馬との準々決勝では9回1死満塁から登板し二飛、左飛で締める好救援を見せるなど、落ち着いたマウンドさばきが光る。 昨秋の東北大会初戦(2回戦)の日大山形戦に先発。だが、四死球や暴投で2回途中5失点でマウンドを降りた。冬場はフォームも見直してクイック投法をメインに意欲的に投げ込んだ。毎日ブルペン入りし、多い日には120球以上を投じて「人より投げることを目標にしてきた。スタミナには自信がある」と成長。さらに3ボールからストライクを取ったり、何球連続でストライクゾーンに入るかなど制球力を上げる練習を続けてきた。「考えられる最低の場面の想定をしながら鍛えてきた。その分試合でもどっしり投げられていると思う」と胸を張る。 ともに140キロ超えのエース・古宇田とは二枚看板で、「自分もエースと思って投げている」。直球で押す古宇田に対し「変化球をうまく使いながら大胆に攻める」と自慢のスライダーを生かした投球で相手打線をねじ伏せるつもりだ。「夏のリハーサル」と本気で挑む春の東北大会。「先のことを見ずにしっかり戦っていきたい」と一戦必勝で“本番”さながらの熱い戦いを見せる。(秋元 萌佳) ◆高野 結羽(たかの・ゆう)2006年9月26日、福島県福島市生まれ。17歳。小5から野球を始め、信夫中時代は軟式野球部に所属。23年夏の甲子園では1回戦の共栄学園(東東京)戦に3番手で登板し2回2/3を無失点。175センチ、68キロ。右投左打。
報知新聞社