【海の掃除屋さん】ゴミがお宝に!?「海をもっと良くしていきたい」サラリーマンから“マリンスイーパー”になった男性に密着(every.しずおか特集)
活動の資金調達と拡大へ奮闘
2021年にサラリーマンを辞めて、現在は「マリンスイーパー」の活動のみで生計を立てているという土井さん。しかし… (マリンスイーパー 土井佑太さん) Q売り上げは? 「売り上げですか…実はあまりよくない、引くぐらいよくない。やりたいことは清掃なので、清掃ばかり行っていると売れない。販売は目的ではあるが、その先にあるのは活動費の捻出なので…」 現在は、釣り具メーカーなどがスポンサーについたり、クラウドファンディングで集まった資金で海中清掃に取り組んでいます。しかし、海は広く、1人での活動には、資金だけでなくマンパワー的にも限界が! そこで、新たな仲間を増やす活動にも力を入れています。 (マリンスイーパー 土井佑太さん) 「普段釣りをしている仲間。水中の清掃も手伝ってくれるということで、ダイビングのライセンスを取得して、夏に向けて水中清掃をやっていこうと考えている」 この日は沼津市のダイビングスポットで、ライセンスの取得講習。3人の仲間と、海中に潜る練習をします。
(羽山慎哉さん) 「いつか一緒に潜りたいですねと言ったら、もう予約をしていた。じゃあやりましょうと。僕は釣りをするが、少なからず環境に負荷を与えてしまっていると思う。逆に言ったら、自然に寄り添っているのも釣りなのかなと、常に環境を見ているので。釣り人が動くことによって回るというのが土井さんの理念だと思っている。そのお手伝いができるのが嬉しい」 さらに、土井さんは全国の海にも目を向け始めています。
「もっと海を良くしていきたい」全国規模の連携を目指して
2023年5月、福岡県に行くという土井さんに同行させてもらいました。焼津から目的地まで約900キロの道のりを、経費削減のため車で14時間かけて移動します。 (マリンスイーパー 土井佑太さん) 「全国の海の状況は知りたい。全国での協力者もそうだし、最終的には情報の共有ネットワークをつくらないといけない」
福岡県で海の環境保全に取り組む団体と一緒に、海中の二酸化炭素を吸収し、地球温暖化を食い止める存在として注目される「アマモ」の分布を調査しました。ルアー回収とは違いますが、同じ海を守る活動です。 (マリンスイーパー 土井佑太さん) 「来てよかった、勉強になった。僕一人で全国は絶対無理だし、今後はいろいろな活動をしている人たちと連携していきたいなと。ルアーを拾って、ルアーのリメイクをしたいというわけではなく、一番やりたいことはリメイクを通じて、もっと海を良くしていきたい。最終的にはルアーを拾わなくていい海にしたい」 (静岡第一テレビ every.しずおか 2023年6月6日放送)
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