群馬から世界へ! ニッチトップになろう、突き抜けようと思っています【株式会社ジャオス 代表取締役 赤星大二郎氏:TOP interview】
ラリーで戦うことで磨かれていくパーツと人材
──新型GX550 “オーバートレイル”カスタマイズモデルを発表した東京オートサロンの話を伺っている際に、赤星氏が唯一会場で写真を撮ったブースが、ホンダだったという話に。その1枚だけ撮った写真というのが、巨大なモニターに映し出された「クルマはレースをやらなければ良くならない」という本田宗一郎氏の有名な言葉。JAOSも2003年からアジアクロスカントリーの出走車両を製作しており、赤星氏自身もコ・ドライバーとして参戦した経験を持つ。コロナ禍前の2019年にはクラス優勝を果たした。レクサスLXでの「本物の用品」とは、こうした過酷なレースからのフィードバックがあったのはいうまでもない。 「ラリーへの参戦は、モノづくりへのフィードバックに加え、人作りという側面もあります。そしていまは、そうしたわれわれの活動を動画やフォトブックなどを作って、広くユーザーさんに伝えていくことが大切だと考えるに至りました。現在はInstagramやfacebookなどの伝達手段があるので、そうしたSNSを使いながら、ユーザーさんに共感を得られるパーツを提供し、JAOSの製品に対して憧れを持ち、そして信頼して装着していただけるように発信していく所存です」 ──アジアクロスカントリーラリーでクラス優勝したJAOSは、現在次なる目標を掲げてプロジェクトを進めている。それはカリフォルニア半島で開催される「SCORE BAJA 1000」へのチャレンジだ。2022年、2023年と参戦し、今年で3回目のチャレンジとなる。 「レクサスは北米市場がメインなので、北米で開催されるレースに出てみようということで、BAJA 1000に白羽の矢を立てプロジェクトをスタートしました。2023年のオートサロンでは、TEAM JAOSのLX600をTGRブースに飾っていただいて、当時まだトヨタの社長だった現・豊田章男会長から『ダカールラリーと双璧をなす世界でも類を見ないデザートレースにチャレンジして、レクサスの荒々しさを象徴するには良いんじゃないか』との言葉を頂きました。アジアクロスカントリーラリーと違い、日本人チームはほとんど出場していないためかなりアウェーの状況ですが、そうした厳しさも含めてチャレンジだと捉えることにしています」 ──究極のSUVのイメージはオーバートレイル……道なき荒野を切り拓いて進む姿ではないだろうか。JAOSはこれまで、日本のSUV業界では初めてSEMAショーに出展するなど、SUV業界のパイオニア的な存在、いうなればオーバートレイルを地で行く企業だ。そのJAOSがいま、新たなチャレンジの舞台として選んだのが、BAJA 1000である。赤星氏がチームとして参戦したBAJA 1000でのエピソードを語る表情は熱がこもって明るく楽しげだ。まさしく「真剣に楽しむ」というJAOSのモノづくりの姿勢そのものである。
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