『フォールガイ』デヴィッド・リーチ監督 ポップコーン映画を賞賛したかった【Director’s Interview Vol.427】
ポップコーン映画を賞賛したかった
Q:この映画は多くの映画にオマージュを捧げています。影響を受けた映画はありますか? デヴィッド:そうだね。たくさんあったよ。恋愛物のアクション映画だね。『ロマンシング・ストーン/秘宝の谷』(84)がその一つで、『トウルー・ライズ』(94)も恋愛とアクションの要素がある。ハル・ニーダム監督、バート・レイノルズ主演の素晴らしい映画で『グレートスタントマン』(78)のような素晴らしいスタントマン映画もあって、それは80年代の『スタントマン』(80 主演:ピーター・オトウール)のような映画なんだ。映画製作の舞台裏を描いた映画で、それもまたインスピレーションを与えてくれたよ。 Q:この映画では面白いスタントがたくさん出てきます。あなたがスタントマンだったときに挑戦した最も過酷なスタントについて教えてください。 デヴィッド:たくさんあったよ。一番大変だったのは『マトリックス』(99)の続編だったと思う。僕は『マトリックス リローデッド』(03)と『マトリックス レボリューションズ』(03)に携わった。『マトリックス レボリューションズ』では、キアヌとヒューゴ・ウィーヴィングが空中で戦うシーンがあるんだ。僕たちは何日間もスタント・リグ(装置)に乗っていた。大きなブルースクリーンの周りを飛び回っていたんだ。それは無重力を擬似的に作り出しながら、リグの中でマーシャルアーツをしている感じで、まだやったことのないアクションの振り付けを試しているような感じだった。すごく疲れるし、体力的にハードだった。でも同時に、スリリングで、素晴らしくて、僕のスタントのキャリアにおいて本当に素晴らしい瞬間だったよ。 Q:この映画は明らかに、スタントマンとスタントの世界へのラブレターですが、この映画の観客にはどんなメッセージを伝えたいですか? デヴィッド:僕は、スタントマンやスタントウーマンたちだけでなく、ポップコーン映画を賞賛したかったんだ。映画を作る人、映画が大好きな人、映画を見に行くのが大好きな人をね。映画が好きでなければ、これをやるのに1日15時間も現場で時間を費やすことはない。だからこの映画は、そのすべてを祝福するものなんだ。映画を作る人々。そして、ただナイスで楽しくて、気晴らしになるような映画を見たい映画ファンたちをね。