中国人民元の中心レート、1月以来の大幅引き上げ-中銀が下支え強化
(ブルームバーグ): 中国人民銀行(中央銀行)が下落圧力のかかる人民元を下支えする姿勢を強める中、26日の人民元中心レートは1月以来最も大きく引き上げられた。
人民銀は中心レートを前日より約0.1%の元高水準に設定。人民元は22日に対ドルで昨年11月以来の水準まで下落していた。中心レート引き上げを受け、オフショア取引で人民元は一時0.2%高となった。本土市場では、1ドル=7.218元前後で小動き。
ストーンXファイナンシャルの通貨トレーダー、呉明賾氏(シンガポール在勤)は、「強めの中心レート設定は驚きではない。これが続けば、すぐに7.20元を超えるドル安・元高水準になるだろう」と指摘。政策当局が「元の強さを示したいのであれば、下支えの強化が重要になる。信頼感は非常に大事だが、簡単に失われやすい」と述べた。
中国市場の動向に大きく影響されやすいオーストラリア・ドルや韓国ウォンは、人民元の中心レート設定後に上昇した。
一方、クレディ・アグリコルCIB香港支店の調査責任者、治暁佳氏は、人民銀が元支援の姿勢を示す半面、米中間の大幅な金利差や季節的な要因が元相場の重しになる可能性があるとの見方を示した。
原題:PBOC Extends Yuan Support as It Boosts Fix by Most Since January(抜粋)
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