【"奇跡の瞬間"追う写真家に密着】風景写真家の鎌田光彦さんの挑戦 公務員として働きながら世界的写真家として活躍 北海道知られざる絶景―夏編
冬、最も撮影に挑戦したのが北海道東部のダイヤモンドダスト。この美しい現象を撮るために、極寒の中、20回目でようやく満足いく作品が撮影できたそうです。
冬と夏で異なる表情を見せるオンネトー
また、同じ撮影場所でも、冬と夏では異なる一面を見ることができます。 アイスバブルと呼ばれる冬の現象が有名なオンネトー。こちらの冬の絶景は、鎌田さんの代表作の一つですが…。
夏の撮影では… 「夜から朝方にかけてすごく静まり返った湖で、波があたるところに焦点をあてて撮ったり。現実離れしたすごく鮮明なキレイな色合いになる」と鎌田さん。
出発して約8時間。この日の撮影目的地、網走市に到着。しかし天気はあいにくの雨。 「ここは斜里岳が見える範囲でグルグル探して見つけました」という風景。一見普通の畑ですが、この風景に奇跡の瞬間が…。
「大きく斜里岳が出て、手前が盆地になっているので雲海が出やすい。キレイなラインを描いて耕された畑が(合わさると)作品になる場所」と話す鎌田さんの撮影のコンセプトが「幻想風景」。
どこか夢で見たかのような現実離れした風景を、加工なしでどこまで撮影できるか、挑戦を続けています。 「風景写真ってただ撮って『キレイだったな』だと1回見ただけでそこまで印象に残らず終わる。私が目指すものとしては風景写真はアートでなくてはならない。そういうものを目指して撮影したいと思っている」と話します。
雲海の名所 小清水高原
午前3時30分、この日の目的地は藻琴山にある小清水高原。あまり知られていませんが、雲海の名所だそうです。 「小雨状態なんですけど、これだと雲海にはなっている。この状態がもうちょっと下に落ちてくれれば雲海が広がるんですが…」 なかなか下がらない雲。少しでも良い位置から撮影するため、登山コースを進みますが、残念ながらこの日は終始雲の中。鎌田さんがカメラを構えることはありませんでした。 しかし、この藻琴山の雲海、条件がそろえばこんな絶景が。
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