“ルーキーHC”フェルナンデスが目指す新生ネッツの姿。「これまでで最もユニークで、ハードなキャンプだった」と選手からも高評価<DUNKSHOOT>
9年目のドリアン・フィニー・スミスは、フェルナンデスの着任が決まると、NBA の関係者に彼について尋ねてまわったそうだ。 「いいことしか聞こえてこなかったから、期待が膨らんだよ。彼はとにかく勤勉で、選手にも熱く戦うことを求める、ということを聞いたんだけれど、実際、彼が僕たちに求めているのもそうしたことだった」 2023年に渡邊雄太とも共闘しているフォワードは、地元紙『ニューヨーク・ポスト』にそう語っている。 スペイン出身のフェルナンデスHCはこれまで、デンバー・ナゲッツとサクラメント・キングスでアシスタントコーチを務め、Gリーグのカントン・チャージ(現クリーブランド・チャージ)では2014年から16年までの2シーズン、ヘッドコーチを経験している。 彼が名を上げたのは、カナダ代表のヘッドコーチとして、新生チームを銅メダルに導いた2023年のワールドカップだ。今年のパリオリンピックでは準々決勝でフランスに敗れたが、的確な指導力とカリスマ性は世界の舞台で十分に証明されている。 際立ったスター選手や、サイズ、経験値といった面で劣るネッツは、常に全開でフィジカル勝負に挑み、最後まで走り抜くということをチームのアイデンティティとして新シーズンに臨む。 「とにかく走り負けだけはしない」。熱血ルーキーHC、フェルナンデス率いるネッツに注目だ。 文●小川由紀子
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