スズキ「ジムニーシエラ」をピックアップにしてラリーに参戦! 車両製作は中央自動車大学校の学生たち…ドライバーは女性ペアでチャレンジします
AXCRに合わせたカスタムで、上位進出を狙う
このストレッチの理由については、AXCRのコースの特徴として直進区間が意外と多いという点が挙げられます。そのため直進安定性をあげていくことの有効性を考えたものとなります。またラリーレイドという競技の特性上、車室内のスペースを確保したいという要件があるとのことでした。 ちなみに、この車両はAT車のまま参戦。AT用オイルクーラーを新規に追加していますが、今回はエンジンには手を入れていません。エンジンがノーマルのままというのは、このプロジェクト自体が2年計画となっているためで、まず初挑戦となる今回、エンジンまわりはストック状態で、AXCRに必要な足まわりをしっかり仕上げて参戦し、その後フィードバックを反映させて来年に臨む計画だそうです。 ちなみに足まわりは、この界隈ではおなじみのKING製のショックを採用しています。スペックとしてはジムニーシエラにはオーバースペックといえますが、このスムーズな摺動性とヘビーデューティな環境下での信頼性からのチョイスだということです。 この車両に搭乗するのは、台湾のロズリン・シェン選手がドライバー、そして青木拓磨号のコ・ドライバーを務めているイティポン・シムラック選手の娘であるナダ・シムラック選手がコ・ドライバーを務める予定で、女性ペアでの参戦となります。 CTSの実績としては、昨年は、AXCR2023優勝車両であるトヨタ「フォーチュナー」を手がけ、実際にラリーの現場に4名の選抜メンバーが参加していました。今回は一般整備課の4年生の中から、菅原 上、谷本慧悟、山本 駿の3名が選抜され、この本戦に同行することとなっています。 AXCRは、昨年優勝したTOYOTA Gazoo Racing INDONESIAの青木拓磨選手や、元パリ‐ダカールラリーの覇者である増岡 浩監督率いるチーム三菱ラリーアート、そしてタレントの哀川 翔さんが総監督を務め元D1GPチャンピオンの川畑真人選手がドライバーとして参戦するFLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRESなど、日本からも多くのチームが参戦することになります。2024年8月11日(日)にタイ南部のスラタニでスタートセレモニーが行われ、8月17日(土)までの6日間、過酷なクロスカントリーラリーとなります。ラリーの模様は、随時AMWでレポートしますのでお楽しみに。