石川遼とパターコーチの会話がマニアックすぎた件 「なぜロフトは2度?」
先週の「日本ツアー選手権」での事。宍戸ヒルズのパッティンググリーンで、石川遼が年若いパッティングコーチを見かけ、「記事見ましたよ」と声をかけた。相手は、岩崎亜久竜、比嘉一貴、佐藤大平らの帯同コーチでもある丸山颯太氏。丸山コーチがパット講座を開いたときの記事を読んで、その内容が「面白かった」というのだ。そこから立ち話が始まった。ツアーでも1位、2位のパット巧者石川と、新進気鋭の理論派コーチの会話の応酬。マニアックな内容だったが、上達のヒントが散りばめられていたので、かいつまんで紹介したい。 【画像】コスパ最強ボール2024 実勢価格1ダース6000円以下の9種類を比較
石川遼のパター ロフトは「2度」設定
まず、石川のエースパター(ホワイトホット XG #7センターシャフト)を見た丸山が、「それってルーク・ドナルドが使っていたモデルですよね」とヘッドをマジマジと観察。これに石川が食いつく。「そうそう。ルークのエースはベントネックだけど、いったんセンターにしていた時期もあったんだよね」と、かつての世界ランキング1位のパット巧者の話題になった。石川が言うには「10年ぐらい前に作ってもらっていて。ずっと使いたかったんだけどなかなか(投入する)タイミングがなくて」とのことだった。 丸山コーチが「ロフトは何度にしているんですか?」とのっけから細かい質問をすると、石川は「これは2度。オデッセイのパターは4度が多いけど、4度だとこう見えるじゃない」と言ってクラブを掲げてハンドファーストの形を作ってみせた。ロフトがあるとハンドファーストで構えやすくなり、そうなると「シャフトがフェースに介入しちゃう」という。丸山コーチは深々とうなずいて納得したが、「フェースに介入する」とはいったいどういうことなのか?
石川は「ハンドファーストに構えるとシャフトが斜めになるので、ロフトやフェース面の向きが分かりづらくなる。僕はわりと真っすぐに構えたくて、シャフト、フェース共に真っすぐにしたいんです。ロフトが立っているとその分ボール位置も左に置けるし、そうなるとボールをつぶし過ぎないで済むんですよ」と解説してくれた。すかさず丸山コーチも「その感覚よく分かります。僕もクランクネックを使っていたんですが、ハンドファーストがきつくなるとセンターシャフトを使ってアドレスをリセットしていました」と自身の経験談を語った。