「長屋」に「共同浴場」 奥能登だからこその仮設住宅の整備 被災地のコミュニティ確保へ
仮設住宅に隣接する施設でこの日、入居する住民たちが初めて集まりました。 仮設住宅の入居者「私は4月の終わりに来ているから、先輩方にどういう風にされているか、きょうはそういうことを色々とお伺いしたいなと思って来た」 仮設住宅にはできるだけ地域ごとに入居はしているものの、顔を見たことがある程度の人も多く、住民同士がより知り合える場として集まりが企画されました。 公益社団法人青年海外協力協会・雄谷良成会長「箱だけあってもだめ。そこにはお茶を飲みながらお話ししたりとか、高齢者の場合は仮設のお風呂も非常にかまちが高くて事故になったりしているので、コミュニティセンターの中にあるような大きなお風呂だと事故も起こりにくいし、かつ何よりもいろんな人とお話しできるそうだということが、実を言うと住民間のつながりを強化していくということになるので、何かを受けにいくとかではなく、ふらっと集まってそこにいられる場所が多分必要なんだと思う」 仮設住宅の入居者「今プライバシーとかで難しいかもしれないけども、名前聞いて誰がどこにいるとかそういうのは誰かしてほしい。何か困った時とか聞きたい時とか誰かが知っていないと」「1週間に1回、無理やったら2週間に1回でも集まれればまただんだん自由に集まって座れる場所があれば話しておれる。(仮設住宅の)中で出会っても元気けって言えるしね」 県も災害関連死を防ぐため、6月補正予算案に仮設住宅の敷地内に共同浴場を備えた福祉施設を整備することを盛り込みました。 この施設のイメージについて馳浩知事はこう説明します。 石川県・馳浩知事「近所の人と昼間集まるのか、お風呂があって共同浴場に入ったり。あるいは商店街があれば情報交換もできるし愚痴も言えるし建設的な意見も言い合えるし。高齢化率の高い地域ですから孤立化させないというのが最大の理由」 こうした福祉施設は、今後の災害支援において非常に重要な意味を持つと雄谷会長は語ります。 公益社団法人青年海外協力協会・雄谷良成会長「今回は防災の予算の中にとりあえず初めて福祉の拠点を作るコミュニティセンターを作ることが認められたということは、今後、能登以降に起こる災害の支援においても非常に意味のあることだと思う」
北陸放送