「ルメール」が恵比寿に旗艦店 1960年代の日本家屋で多文化が交差
「ルメール(LEMAIRE)」は、東京・恵比寿に旗艦店ルメール エビスを11月8日にオープンした。旗艦店は、昨年開業したパリとソウルに続く3店舗目。恵比寿の新店は1960年代の個人邸宅を改装し、日本家屋や庭の趣を生かして、“同ブランドのビジョンの深層に探求できる静謐な空間”を構想したという。 【画像】「ルメール」が恵比寿に旗艦店 1960年代の日本家屋で多文化が交差
店舗面積は170平方メートルで、1階と2階の2フロア構成。ウィメンズとメンズのコレクションに加え、バッグやアクセサリーをそろえる。店内は日本の伝統と、「ルメール」の視点を通した多国籍な文化が交差する空間だ。家具はビンテージのキリムラグや手織りの綿入りパネル、アバカマット、ヨーロッパのデザイナーによる作品などを配置し、それらを日本らしい漆喰や竹製のすだれ、障子が囲む。
また、小林眞が設立した、「アウト オブ ミュージアム(OUT OF MUSEUM)」との協業も継続する。小林オーナーが厳選した民芸品や、アート作品の数々も展示している。同氏と「ルメール」は、東京・南青山に2020年から3年間営業していた期間限定ストアや、その後に移転したドーバー ストリート マーケット ギンザ(DOVER STREET MARKET GINZA)でのポップアップストアでもタッグを組んでいた。
日本家屋を選んだ理由
日本家屋を新店に選んだ理由について、クリストフ・ルメール(Christophe Lemaire)とサラ・リン・トラン(Sarah-Linh Tran)の両アーティスティックディレクターは、「コレクションと、家庭的な温もりが息づく雰囲気との自然な結びつきを浮き彫りにするため」と説明する。またレティシア・メルギー(Laetitia Mergui)CEOは、「ルメール エビスは、独自のおもてなしの感覚を伝えることを意図している。訪れる人々に、まるで自宅にいるかのような感覚を与えるだろう」とコメントした。
オープン時は、作曲家カリ・マローン(Kali Malone)がキュレーションしたプレイリストや、「トゥエルブブックス(TWELVEBOOKS)」が集めた、「ルメール」の両アーティスティックディレクターが選んだ女性アーティストに関する出版物なども並ぶ。今後は、同ブランドのコミュニティーが集うイベントも構想しており、展覧会やコンサートなどを行う予定だ。「ルメール」を軸に、ファッションや音楽、アート、インテリアなどの多彩な文化が交差する場所を目指す。
■LEMAIRE EBISU 住所: 東京都渋谷区恵比寿3-21-1 時間: 11:00~19:00