原点の場所・テレビ朝日で今年のトーキングブルースに意気込んだ古舘伊知郎氏

　フリーアナウンサーの古舘伊知郎氏（６９）がこのほど、自身のライフワーク的公演「古舘伊知郎トーキングブルース　ＳＩＮＣＥ１９７７」（１２月５～７日、東京・ＥＸシアター六本木）に寄せての意気込みを語った。 　「トークでブルースを奏でる」をコンセプトに、マイク一本のステージで古舘氏がしゃべり尽くす伝説のトークライブ。今年は「ＳＩＮＣＥ１９７７」と掲げるように、古舘氏がテレビ朝日にアナウンサーとして入社した７７年から現在に至るまでを振り返る、クロニクル（年代記）的な内容になっており「僕の過剰なしゃべりがウケた時代もウケなかった時代もある。しゃべりの古舘一代記、『自分のしゃべり』を中心とした変遷をやりたい」と語る。 　プロレスやＦ１実況の再現のほか、刺激を受けた他のアナウンサーの分析も。「独特のアングルで、安住（紳一郎）のしゃべりを解剖するとか、徳さん（徳光和夫）の一言をきっかけに『報道ステーション』を始めようと思った話も。過去の自分に対面するがごとく絞り出している」と予告する。 　最終日の１２月７日は古希の誕生日を迎える。「滑舌も記憶力も衰え、しゃべり手寿命はあと５、６年かもしれない」と自虐的に話すが「トーキングブルースは僕の真ん中」とブレることはない。生前交流のあった西田敏行さんの名演に人間の本質を重ね「人間ってやっぱり悲しいし、滑稽だし、ずるいけどいいところもある。人間という存在をしゃべりで語り下ろしていきたい」と決意を新たにした。