オンライン診療「CLINICS」、UberEatsやAmazon連携で入口・出口強化 「急な発熱で病院に行けない」に対応
オンライン診療アプリ「CLINICS(クリニクス)」を提供するメドレーは、UberEatsJapan(ウーバーイーツジャパン)やアマゾンジャパンと連携し、ユーザーの接点と利便性を強化している。3月には、ウーバーイーツジャパンと提携し、47都道府県で当日配送できるようにした。7月には、アマゾンジャパンと提携。アマゾン上で医薬品が購入できる「Amazonファーマシー」から、「CLINICS」のアプリに遷移して、オンライン診療を受けられるようにした。 「CLINICS」は、アプリ上からオンラインで医師の診察を受け、医療用医薬品を購入できるサービスだ。 ユーザーは、「CLINICS」上で希望する医療機関を予約し、診察を受ける。診察後は、希望する薬局で、オンラインで服薬指導を受ける。その後、薬局からユーザーに医療用医薬品を発送するという流れだ。薬局での店舗受け取りも可能だ。 「CLINICS」に登録している医療機関は約3000件。すべての登録医療機関が、オンライン診療を積極的に活用しているという。 「CLINICS」を通じて内科を受診するユーザーが最も多いという。「急な発熱で病院に行けない」というユーザーが駆け込み寺として利用しているそうだ。小児科や皮膚科の受診も多いとしている。 「CLINICS」のユーザーのボリューム層は、20~40代。「仕事が忙しく病院に行く時間がない」「短時間で診察を済ませたい」といったケースが多いという。 「CLINICS」に登録している薬局は、全国展開しているドラッグストアなどを含め、約1万3000店舗となっている。登録薬局が多いため、自宅への医薬品の配送を希望するユーザーよりも、近くのドラッグストアでの受け取りを希望するユーザーの方が多いそうだ。 アマゾンジャパンは7月、アマゾン上で医薬品を購入できる「Amazonファーマシー」のサービスを開始した。「Amazonファーマシー」では現状、電子処方箋を持つユーザーしか、医薬品を購入できない。電子処方箋を持たないユーザーは現在、「Amazonファーマシー」から「CLINICS」に遷移して、オンラインで診察を受け、電子処方箋を発行してもらい、「Amazonファーマシー」に再び遷移して医薬品を購入するという流れになっている。 「アマゾンが提携先として当サービスを選んだのは、シェアが高く、ユーザビリティーが高かったからだと捉えている。アマゾンが参入したことによって、オンライン診療の認知度がさらに高まることを期待している」(医療プラットフォーム本部 プロダクト開発室 患者エンゲージメントグループ 水谷真崎氏)と話している。
「日本ネット経済新聞」記者 星野 耕介