岐阜第一が19人出場で、大垣工に逆転!総力戦を制してベスト4入り【24年夏・岐阜大会】
<第106回全国高校野球選手権大会岐阜大会:岐阜第一6-5大垣工>23日◇準々決勝◇岐阜長良川球場 【トーナメント表】岐阜大会 準決勝以降の組み合わせ 岐阜大会は準々決勝となっているが、今大会は64チームが参加。シード校も含めて均等にここまで3試合を戦ってきている。 昨秋の優勝校でもあるシード校の岐阜第一は初戦は岐阜高専に6対3と苦しみながら勝利。2回戦は岐山に11対0とコールド勝ちすると、3回戦は大垣西を接戦の末に5対4で下しての進出である。 大垣工はここまでの3試合、いずれもロースコアの僅差の試合で、1回戦は武儀に2対1、2回戦は土岐商に4対2、3回戦も岐阜北に1対0で勝利しての進出である。接戦を勝ってきた大垣工が、岐阜第一にどんな戦いを挑んでいくのか注目された。 初回に、お互い1点ずつ取り合って始まった試合。 岐阜第一は苦しみながらも、総勢19人の選手を起用して終盤に逆転。何とかベスト4進出を果たした。京都・福知山成美時代から何度も苦しい戦いをしながらも、甲子園へ導いてきて田所 孝二監督は「夏は、何試合かは、こういう苦しい試合があります。正直、6回に1点返された時は諦めかかっていましたね(苦笑)」というくらいの、厳しい展開だった。 それでも7回、二死走者なしから3点差を追い上げて同点にしたのはさすがだった。この回、二死から途中出場していた後藤 駿成選手(3年)が内野安打で出ると、今大会不振だった阪口 笙選手(3年)が右前打で繋ぎ、死球で満塁。ここで起用された代打・永安 弘和選手(2年)は四球で押し出し。思わずガッツポーズを示しながら一塁へ向かった。 これで2点差となったが、続く代打の藤川 稔大選手(2年)は初球から思い切って振っていって三塁線を破る二塁打。これで同点となった。苦しみながらも、ここで追いつくあたりは、やはり底力はあると言っていいであろう。 岐阜第一のマウンドは4人目の上出 望夢投手があがり、2イニングをしっかりと3人ずつでおさえていく。 同点で迎えた9回、タイブレークも意識していく展開となったが、一死から阪口笙選手(3年)が安打すると盗塁を決めて、二死二塁から途中出場の楠本 莉生選手(2年)が二塁への内野安打。二塁走者は迷わず本塁へ走って、これが決勝点となった。 1点をリードしたことで、田所監督は「タイブレークも意識して(力のある)水野は、残しておいたけれども、1点リードしたので送り出した」という水野 匠登投手(2年)が、一塁からマウンドに登った。そして、起用に応えて、水野投手は食い下がる大垣工打線を3人で退けて、苦しい試合を辛くもものにした。 シード校に対して中盤までリードしていた大垣工は、終盤力尽きたという形になってしまった。野原 聖大投手(3年)にすべてがかかっていて、頼らざるを得なかったところが松田 潤樹監督としても苦しかったところであろう。昨秋の県大会優勝校を追い込んだ大健闘だったけれども、最後に力負けとなってしまった。