神村学園は名和田の決勝点で難敵を下す

岡山学芸館（中央）と名古屋の激闘はPK戦へ。初出場の後者がこれを制した。写真：梅月智史（サッカーダイジェスト写真部）

［高校選手権３回戦］１月２日（火） 　１月２日、第102回全国高校サッカー選手権の３回戦８ゲームが首都圏各会場で行なわれ、青森山田、神村学園、市立船橋、昌平、佐賀東、近江、堀越、そして名古屋と準々決勝に進むベスト８が出揃った。 【選手権PHOTO】堀北・ガッキー・広瀬姉妹！ 初代から最新19代目の藤﨑ゆみあまで「歴代応援マネージャー」を一挙公開！ 　第１試合では昌平と大津のプレミアリーグ勢対決が熱を帯びた。試合を通してハイレベルな攻防を展開。土壇場の後半38分に２－２に持ち込んだ昌平がＰＫ戦の末に激闘を制した。佐賀東は圧巻の５ゴールで強豪・富山一を撃破。市立船橋も１－１から３ゴールを連取して星稜を下した。そして近江はインターハイ王者の明秀日立を相手に１－１からPK戦に突入したゲームをモノにしている。 　柏の葉会場の第２試合では、前回覇者の岡山学芸館と初出場ながらベスト16進出と波に乗る名古屋が対戦。拮抗したゲームはスコアレスのまま前半を終え、後半17分になってようやく試合が動く。名古屋は右サイドのロングスローからＭＦ田中がゴールに流し込んで先制した。そのままスコアは変わらずにゲームは終盤へ。敗色濃厚となるなか、岡山学芸館は後半40＋１分にＦＷ太田が起死回生の同点弾をゲットする――。試合は運命のＰＫ戦に委ねられ、名古屋がサドンデスの末に制した。 　４度目の優勝を狙う青森山田は広島国際学院に快勝。キックオフ直後から攻勢を仕掛け、前半12分にＦＷ米谷が左足でゴールをこじ開けて先制点を奪う。その後は堅守を誇る広島国際学院を攻めあぐねたが、後半３分にＭＦ杉本の強力ショットが相手ＤＦに当たってゴールイン。21分に右ＣＫからこぼれた球を米谷がプッシュし、22分にＦＷ津島が、さらに24分にはふたたび米谷が加点してハットトリックを達成。終わってみれば７発を叩き込んだ青森山田が準々決勝に歩を進めた。 　ともに攻撃サッカーが身上の神村学園と神戸弘陵の一戦。序盤から主導権を握ったのはコレクティブな守備とハイテンポなパスワークをみせた神戸弘陵だったが、神村学園は冷静に立ちはだかってゴールを割らせない。０－０でゲームを折り返すと、神村学園がしたたかに先制点をもぎ取る。後半２分、相手ＧＫが弾いた球をＭＦ新垣が押し込んで均衡を破った。だが、神戸弘陵も負けていない。６分に左ＣＫからＦＷ石橋が頭で合わせてすぐさま追いついてみせる。そして迎えた31分、ゲームを決めたのはU-17日本代表のエースだ。神村学園はＭＦ名和田が左足で決勝点を奪取して２－１。苦しみながらもベスト８に名乗りを上げた。 　堀越は明桜を相手に前半27分、先手を取る。右サイドに流れたＦＷ中村のクロスをＭＦ仲谷が鮮やかに頭で合わせた。その後はなかなか好機を創出できず、明桜のカウンターに悩まされる場面もあったがスコアは動かず。手堅く１－０で勝ち進んでいる。 　 　３回戦の全結果は以下の通りだ。 【１月２日／３回戦・第１試合】 近江（滋賀） 1(4PK2)1 　明秀日立（茨城） 佐賀東（佐賀） 5-1 富山一（富山） 市立船橋（千葉） 4-1 星稜（石川） 昌平（埼玉）2(5PK4)2 大津（熊本） 【１月２日／３回戦・第２試合】 神村学園（鹿児島） 2-1 神戸弘陵（兵庫） 堀越（東京Ａ） 1-0 明桜（秋田） 名古屋（愛知） 1(6PK5)1 岡山学芸館（岡山） 青森山田（青森） 7-0 広島国際学院（広島） 　確定した準々決勝の対戦カードは以下の通り。 【１月４日／準々決勝組み合わせ】 ［柏の葉会場］ 市立船橋（千葉）vs名古屋（愛知） 佐賀東（佐賀）vs堀越（東京Ａ） ［駒場会場］ 昌平（埼玉）vs青森山田（青森） 近江（滋賀）vs神村学園（鹿児島） 構成●高校サッカーダイジェスト編集部