液状化した “まち” の今…残るか、離れるか 公費解体が始まるも課題は山積 富山
仮店舗での営業が続いていますが、この店の和菓子を求めて県内外から多くの客がやってきます。 高岡市内から訪れた夫婦 「今年よう来たねぇ。少しでも役に立てんかなと思って…」 こし村百味堂3代目 越村淳平さん 「『頑張ってね』という感じで言ってくださったり、たくさんの方に愛されているんだなということが分かった」 地震前に使っていた店舗は春に公費解体が決まりました。新たに店を構える土地を伏木で探していますが、液状化リスクの少ない場所がまだ見つかっていません。 「多くの人に愛されたこの味を生まれ育ったこの伏木の地で守っていきたい」、越村さんは地震を経験しその思いが強くなったといいます。 こし村百味堂3代目 越村淳平さん 「復興の夢というのではないが、自分たちの思い描いている夢のイメージのお菓子を作ってみました」 妻 正美さん 「伏木のまちに思いを込めて作った商品。まだ復興半ば、ちょっとでこぼこした道の中ですけど、春なって蝶が舞って飛ぶ、まちにっていう感じで」 こし村百味堂3代目 越村淳平さん 「ささやかな夢だとは思うんですけど、早く安心した暮らしをしたいという、時間はかかると思うんですけど、(伏木のまちも)以前のように活気を取り戻してもらいたいなって思っています」 ■傾いた自宅に住む男性「寒さは我慢」 伏木と同じく液状化の被害が深刻な高岡市吉久地区では地震直後、道路と住宅の間に約50センチの段差ができました。 傾いた自宅に住む80代男性 「下がっとるね。(手を伸ばすと)屋根まで届く」 液状化で地盤沈下した家に住む80代の男性です。 地震から半年、道路の仮補修が終わり、住宅と道路の段差に階段が設置されましたが、自転車を出すには一苦労です。 男性はこの家に40年間、1人で住み続けています。 地盤沈下の影響で家の中も傾いていますが、男性は「大変やけど行くところない」といいます。年金生活で貯蓄も少なく家を建て替えることも、補修することも出来ずにいました。
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