全国で2番目に混雑する鉄道が開業100年 黄色い600形は廃車へ 「悲運の鉄道」は今、再開発ど真ん中の注目路線に
■「まちづくりの中心になる鉄道に」 ガーデンズ千早 中村和央副館長「元々、ここではボウリング場、ゴルフの練習場、スポーツクラブをやっていましたが、施設の老朽化で建て替えが必要になりました。立地としては駅から近いこともありますし、東区は非常に人口が増えている地域で、地域のみなさまに憩える場を提供するとかちょっとした充実感を味わえるような場所を提供したかった」 2006年4月に約27万4600人だった福岡市東区の人口は、2023年12月には約33万2800人まで増加。貝塚線の利用者は確実に増えている。福岡鉄道史料保存会の吉富実さんは期待を込めてこう話す。 福岡鉄道史料保存会 吉富実理事長「九大跡地の再開発がほとんど見えてきましたし、遊園地の「かしいかえん」跡地も広大な敷地がありますから。貝塚線には新たな福岡の東のまちづくりの中心になる鉄道になって欲しいと思います。」 ■沿線の遊園地 跡地は?高まる期待 1956年に開園した遊園地「かしいかえん」は入園者数の減少に加え、新型コロナの影響で業績が悪化したことで、3年前に閉園した。現在、跡地は再開発されるまでの期間限定で、キャンプやアスレチックが楽しめるアウトドア施設となっている。 地域の住民「かしいかえんがなくなってすごい悲しい。もう1回何かテーマパークみたいなのができて欲しいなと思います。」 「マンションとかが建つということを聞きました」 「子供が遊べるような、みんなが集まれるような。イベントをやって欲しいです」 また、西鉄貝塚線の起点となる貝塚駅周辺では国内最大規模とされる九州大学箱崎キャンパス跡地が2030年を目処に再開発される計画だ。住友商事を筆頭に、西鉄やJR九州が参加するグループが分譲住宅2000戸のほか、次世代通信技術を活用した最先端のまちづくりを目指している。 西鉄鉄道・事業本部長 松藤悟常務「貝塚線の沿線では香椎や千早などの駅周辺の開発、また、これから九大箱崎キャンパス跡地の再開発事業などによってさらなる発展が見込まれるエリアです。貝塚線の役割もますます重要になってくるのではないかと考えています。」