速度超過”じゃない”「スピード違反」ってなんだ!? 高速道路の“渋滞”にも関係してる「のろのろ運転」が引き起こす“負の連鎖”とは
スピードは遅すぎても速すぎても危険です!
クルマの速度違反と言えば、多くの人が真っ先に「スピードの出しすぎ」を思い浮かべるでしょう。 しかし、実は「遅すぎる運転」も立派な速度違反となります。 【画像】「えぇぇぇ!」これが高速で「“違反”となる行為」の画像を見る(26枚)
特に高速道路では最低速度が定められており、これを守らない「のろのろ運転」には負の連鎖を引き起こす危険があります。 全日本交通安全協会(以下、全安協)が編集・発行する「交通教本」には、「高速道路では、ミニカーや125cc以下の小型二輪車(規定出力1.00kW以下の普通自動二輪車)、一般原動機付自転車は通行できません。また、農耕用作業車など、構造上時速50km以上の速度が出せない自動車や、車両牽引により50km以上で走行できない自動車も、高速自動車国道を走行することはできません。」と記載されています。 普通乗用車の場合、高速道路の本線車道で対面通行ではない区間において、法定最低速度は時速50kmと定められています。 標識や路面標示で最低速度が指定されている場合は、その速度を守る必要があります。 最低速度を守らない車両がいると、後続車は減速や車線変更を余儀なくされ、交通の流れが乱れます。 例えば、時速40kmで走行しているクルマがいると、通常の速度で走行していた後続車は急ブレーキや無理な追い越しを強いられ、追突事故や玉突き事故のリスクが高まります。 また、遅いクルマが1台でもいると、全体の流れが乱れてしまい、渋滞を引き起こし、イライラしたドライバーによる追い越しや進路変更が事故の原因となることもあります。 最低速度を守らない原因としては、運転経験の浅さや車両の性能不足、または不安からアクセルを踏むのが怖いという心理的な要因が考えられます。 このような「のろのろ運転」は他者に迷惑をかけるだけでなく、重大な危険を生む行為です。 ドライバーは、高速道路に入る際、自身の運転能力や車両の状態をしっかりと把握し、スピードを出すのが不安であれば利用を控えるか、安全を確保するためにサービスエリアで停車することが重要です。 特に初心者や高齢ドライバーは、高速道路での運転ルールを学ぶことで事故防止につながります。 なお、高速道路の最低速度制限に違反した場合、罰則が科されます。 最低速度違反による違反点数は1点、反則金は普通車で6,000円、大型車で7,000円、二輪車で6,000円です。
くるまのニュース編集部