最近引っ越しましたが、前の物件よりも「共益費」が高いです。条件はほぼ同じですが、なぜ費用が違うんですか?
同条件の物件へ引っ越したときに前の物件より共益費や家賃が高くなったと感じる方もいるでしょう。共益費は共用部分のメンテナンス費用として使われます。 今回は、共益費の内容や相場、賃貸物件の費用のチェックポイントなどについてご紹介します。 ▼アパートの1階と2階で「家賃」はどれだけ変わる? 1階暮らしのメリット・デメリットも紹介
共益費とは
共益費とは、賃貸のアパートやマンションを利用している方が、家賃とは別に貸主へ支払うお金のことです。似た言葉に「管理費」もありますが、一般的な意味合いはほぼ変わりません。 国土交通省が公開している「不動産鑑定評価基準」によると、共益費は運営収益の一つで「対象不動産の維持管理・運営において経常的に要する費用(電気・水道・ガス・地域冷暖房熱源等に要する費用を含む)のうち、共用部分に係るものとして賃借人との契約により徴収する収入」です。 一方、管理費は貸主の支出として扱われ「建物・設備管理、保安警備、清掃等対象不動産の維持・管理のために経常的に要する費用」とされています。 つまり、公的には共益費が「賃貸契約を結んだ方が貸主へ支払う費用」で、管理費は「貸主が共用部分の管理やメンテナンスのために各所へ支払う費用」です。 共益費は、廊下の清掃やエレベーターの管理など共用部分の修繕、管理費用に充てられます。ただし、共益費の使用内容に具体的な決まりはありません。自分が賃貸で利用しているところが何に使っているのかは、直接管理している方に聞いてみましょう。 ■共益費の相場 共益費は、家賃に対して5~10%のケースが多いようです。あまりにも高かったり安かったりするときは、共益費の使い道を管理している方や不動産会社の方に理由を聞きましょう。また、共益費を使用しているはずの共用スペースの確認も欠かせません。廊下や階段、玄関スペースがきれいに保たれているかを確認します。
物件によって共益費が異なるのはなぜ?
物件によって共益費のあるケースとないケースが存在します。共益費や管理費のない物件では家賃に共益費が含まれているケースがあるため、共益費や管理費の記載がないからといって共用部分のメンテナンスがされないわけではありません。 ただし、共益費の分だけ家賃が高く設定されるため、初期費用も高くなるケースがあります。初期費用がどれくらいになるかはチェックしておきましょう。