KTM新型390デューク試乗「実は日本でベストバランスのストリートファイター!?」
「フルモデルチェンジ!」398.7ccに排気量アップした新たなエンジン、フレームは390専用に
KTM390デュークが、2024年型でフレームやエンジンを新たにしてフルモデルチェンジ。KTMのモデルに興味のある方や普通二輪免許で乗れるスポーティなバイクを探していた方は、かなり注目していたのではないでしょうか。そして、新型390デュークは性能、スタイリング、サポートデバイスの装備にいたるまで、国産ミドルクラスとはひと味違った魅力のあるモデルに間違いありません。 【画像19点】KTM新型390デュークの新エンジン、新機能、全カラーバリエーションを写真で紹介! 従来までの390デュークは、弟分の125や250とフレームを共有していました。それゆえ、パワフルな単気筒エンジンに加えて、軽量&コンパクトという美点もありました。 ただし、シャシー性能に不満はなくとも「下位クラスとの共有シャシーなの?」という、どこかモヤっとした気持ちを抱いていた方もいたかもしれません。その点、今度の新型モデルは専用フレームを開発したばかりか、エンジンの排気量も従来の373ccから車名に近い398.7ccへと増量(390より400に近くなりましたが)。 無論、足まわりの強化も抜かりなく、弟分たちと差をつけてきました。語弊を恐れずに言うならば、新型390デュークは250以下の上位互換機ではなく、790や890デュークのほうへ近づいたと言えるかも。 そして車体がグレードアップしたにもかかわらず、重量は増えていません。またがっての引き起こしや、レーンチェンジの際も素直な挙動を見せ、従来より1psアップしたパワーと相まってキビキビとしています。それに加えて、フレームの剛性や精度、キャスターの変化などによる重心位置の最適化が、「軽快感」となって乗り手に伝わってくる印象です。 10mm下げられたシート高も手伝ってか、またがってみても気軽に馴染めるはずです。また、ステップの位置も自然なもので、身長176cmの筆者でも膝が窮屈になるような感覚はありません。 ちなみに、KTMのパワーパーツ(純正アクセサリー)を選べばステップはローレット加工されたものになりますが、STDはゴムカバーが付いた一般的なもの。スニーカーやライディングブーツなど、どんな靴にでもフィットしますが、個人的にはレーシーなパーツに変更したくなるかもしれません。