パブリッシャーはカンヌで プログラマティック広告 の可能性をマーケターにアピール
落ち込む市場で何をするか
カンヌのメイン会場、パレの向かいにあるニューヨーク・タイムズ紙(The New York Times)のスペースで、同紙のグローバル最高広告責任者であるジョイ・ロビンス氏は、「プログラマティック広告はビジネスの本当に重要な部分だ」と語った。同氏は、タイムズは読者のユーザー体験を「プレミアム(上質)」にすることに注力しており、それを維持するために少数の「本当に質の高い」DSPと特別に協力しているとアピールした。 ロビンス氏は、「我々は測定の分野と同様に、プログラマティックの分野でもシグナルの損失について考え、損失を軽減できるように取り組んでいる」と述べ、「ことし、我々のチームでは測定に焦点を当てるだけでなく、リアルタイムでキャンペーンを最適化することも重要だ」と付け加えた。 一方、ボックス・メディア(Vox Media)のファーストパーティデータプラットフォーム「フォルテ(Forte)」は、サードパーティCookie非推奨に対するGoogleの「やるか、やらないか」のアプローチを踏まえて、最高収益責任者のジェフ・シラー氏のチームがことしのカンヌで売り込んだ製品のひとつだ。しかし、バイサイドが躊躇するなか、プログラマティック広告費がどのように推移しているかについては、シラー氏は「オープン市場で落ち込みが確実に見られる」と述べた。 「MFAやあらゆる種類の不正行為、そして多くの問題によって実際のシステムそのものへの信頼が失われていると思う。(中略)しかし、オープンエクスチェンジについて考えてみると、それは一種のフリーフォーオール(乱戦)だ」とシラー氏は言い、「オープンエクスチェンジよりもプログラマティック・ギャランティード取引やPMP取引への問い合わせにシフトしている」と付け加えた。 [原文:At Cannes, publishers attempt to quell marketers’ open programmatic apostasy] Kayleigh Barber and Sara Jerde(翻訳:藤原聡美/ガリレオ、編集:島田涼平)
編集部