巨人・井上温大、13年ぶり左投手の開幕投手へ「結果的になれたら光栄です」
巨人・井上温大投手(23)が9日、川崎市のジャイアンツ球場で自主トレーニングを行い、球団の左投手では2012年の内海哲也(現巨人投手コーチ)以来、13年ぶりの開幕投手に意欲を示した。昨季途中に先発ローテーションに定着し、8勝を挙げて頭角を現した期待の星。プロ6年目は大役を狙う。 謙虚さの中に熱い思いを秘める。菅野智之がオリオールズへ移籍した巨人で、先発陣の柱への飛躍が期待される井上。5月に24歳となる年男は3月28日のヤクルト戦(東京ドーム)での開幕投手に向け、アピールしていくことを誓った。 「選択肢の一つに自分の名前が挙がれば、すごくうれしいこと。開幕ローテーションに入ることも難しいと思う。やるべきことをキャンプでやって、結果的になれたら光栄です」 大役候補は昨季に開幕投手を務め、3年連続で12勝を挙げている戸郷を筆頭に、2年連続で2桁勝利をマークした山崎も控える。阿部監督は2023年12月に、24年の開幕投手を戸郷に決めたと公表した。今季は競わせる方針。新進気鋭の左腕は「その年のチームの流れを左右する大事な役割」と開幕戦の重要性を語った。 前橋商高からドラフト4位で入団して5年目の昨季はキャリアハイの8勝(5敗)、防御率2・76をマーク。昨年11月には野球日本代表「侍ジャパン」に初選出され、国際大会「プレミア12」に出場した。それでも「満足する人は誰もいない。次の年になったら関係ない」とキッパリ。〝3年活躍して一人前〟といわれる世界で「次が2年目。『ホップステップジャンプ』の『ステップ』までいけるように」と口元を引き締めた。 年末年始は地元の前橋市に帰省。前橋商高のグラウンドで体を動かし、この日からジャイアンツ球場に練習場所を移した。「体力、能力の全部を向上させる」ことがシーズンオフのテーマ。真価が問われる〝2年目〟へ走り出した。(原田優介)