国やメガバンクが支援 注目の“ディープテック”【WBS】
20日、都内でスタートアップを支援する大規模なイベントが開催されました。そこで注目されていたのが医療や宇宙、AIなど社会課題の解決につながりうる革新的な技術=ディープテックの分野です。このディープテックのスタートアップに今、メガバンクや国の支援が加速しています。 東京・千代田区で行われたスタートアップと大手企業の商談会「MUFGスタートアップサミット」約3000人が参加し、900の商談が行われました。 「培養の最適化を一緒にやる感じですか」(化学メーカー担当者) 「そうですね。おっしゃる通りです。創薬の支援、創薬に必要な細胞を作る」(「オリヅルセラピューティクス」の池博司さん) 大手化学メーカーと商談していたのは、オリヅルセラピューティクスというスタートアップ。iPS細胞を活用した再生医療製品の研究開発を行っている企業です。 「われわれスタートアップだけでできることは限られている。さまざまな会社と話して、どういうふうにIPS細胞技術を使って、世の中により大きなインパクトを与えていけるかを話したいと思う」(「オリヅルセラピューティクス」の吉村佑CFO) オリヅルセラピューティクスは事業を拡大させていくにあたって、パートナーとなる企業を探していました。 この商談会の場は三菱UFJフィナンシャル・グループが無料で提供したものです。特に力を入れて支援している領域がオリヅルセラピューティクスのような社会課題の解決に繋がり革新的な技術「ディープテック」分野です。 「支援しているスタートアップの合計時価総額を2026年に20兆円にする目標。足元からすると約倍増させるイメージ」(「三菱UFJフィナンシャル・グループ」スタートアップ戦略部長の塚原伸介さん) 将来の顧客基盤を作るためのディープテックへの支援だといいます。 さらに経済産業省もディープテックのスタートアップを支援するべく、今年度の補正予算で新たに1000億円を積み増し、ディープテックからの製品の調達を増やす考えです。 「(スタートアップの製品を)自治体や政府が購入すると取引先になる。売り上げに貢献する支援をしていく必要がある。ディープテックのスタートアップを応援しないと、世界の競争に負けてしまう。力を合わせて一丸となる必要がある」(経済産業省イノベーション・環境局長の菊川人吾さん) ※ワールドビジネスサテライト