初代没後350年、遷座50年の節目 富山藩2代前田正甫創建 富山・豊栄稲荷神社 七夕祭、地震復興願う
「越中富山の薬売り」のきっかけをつくった富山藩2代藩主・前田正甫(まさとし)が創建した豊栄(とよさか)稲荷神社(富山市茶屋町)の七夕祭が7日、営まれた。今年は初代藩主利次没後350年、遷座50年の節目に当たる。富山藩前田家第16代当主の前田章利奉賛会名誉会長ら約20人が七夕飾りが設けられた拝殿で、能登半島地震の被災地復興とともに、平穏と健康を願った。 五十嵐顕房宮司が「富山を創り上げた歴代藩主に感謝の真心をささげる」と祝詞を奏上した。前田名誉会長は「節目の年ではあるが、能登半島地震で県内各地でも大変な被害があった。一日も早い復興を願う」と祭詞を読み上げた。 神職が自然災害の犠牲になった人へ慰霊の舞を奉納した。参拝者は順に玉串をささげた。参列者は富山藩歴代藩主に感謝し、ふるさと富山の発展と幸せを願った。前田名誉会長が乾杯の発声をし、親睦を深めた。 富山藩初代藩主利次は1674(延宝2)年8月8日に死去した。豊栄稲荷神社は1974(昭和49)年、千石蔵(現千石町)に隣接する旧星井町稲荷高から現在の茶屋町に遷座した。