あなたの知らない札幌《前田森林公園》後編 札幌初夏に舞う綿毛の正体は…
【北海道・札幌】人口200万人の声も聞こえる北の大都市・札幌。その札幌には、多くの観光地や名物施設があります。とはいえ、札幌市民ですらそれらのすべてを知っているわけではありません。そこで不定期連載として「あなたの知らない札幌」と題した企画をスタート。第7回後編は、藤棚とカナール(運河)が有名な「前田森林公園」スタッフに各施設の秘密について聞きました。(構成/橋場了吾)
マイナスイオンたっぷり 市民が散策
前田森林公園のメインスポットは、藤棚とカナール(運河)ですが、実はそれ以外にも多くのスポットがありそれぞれの魅力を持っています。この公園へのアクセスは車が便利ですが、その駐車場からカナールに向かいそのまま逆戻りして帰ってしまうにはあまりにもったいないです。 このカナールは、毎年春・秋にボランティアの方々の力を借りて清掃を行います。私も清掃に参加するのですが、ボランティアの方々の手際の良さには敵いません。同じ時間でも、職員チームよりボランティアチームの方が多くの面積を清掃してくれます。それだけ長い間、清掃をお手伝いしてくれているというのは、この公園が市民に愛されているという証明かもしれません。 また、カナールの両側は「野鳥の森」「記念樹の森」「ふるさとの森」「つどいの森」「広葉樹の森」という5種類の森があり、野生の鳥の声、さまざまな昆虫や樹木が楽しめます。緑が豊富で、マイナスイオンもいっぱいです。こちらにも多くの市民が、散策に訪れています。
カナールの両脇のポプラ 開園30年で大きく成長
またカナールの両脇にはポプラが植えられているのですが、造成当時の写真を見ると今のポプラの高さの3分の1程しかありません。開園から30年、今では立派なポプラに育ちました。ちなみにこのポプラ、6月くらいに果実がはじけ大量の綿を放出します。この時期に札幌は多くの綿毛が飛んでいますが、その正体はポプラの綿です。 この公園のランドマークになっているのが、めばえの塔です。高さが15メートルもある作品なのですが、初夏には公園から見えづらくなってきます。これは、森林地帯の葉があまりに多く生い茂るためで、造成当初はどの季節でもばっちり見えていたそうです。