上白石萌音「生理前は心が不安定に…」 PMSに悩む役を熱演 自身を見つめ直すきっかけに
映画『夜明けのすべて』(公開中)で、月経前症候群(PMS)に悩む主人公を演じた上白石萌音さん(26)にインタビュー。「多分気づかないようにしていた」と語る自身の生理前の体験や、作品を通して学んだという悩んでいる人との寄り添い方を聞きました。 【動画】上白石萌音 ロングインタビュー PMS(月経前症候群)がある女性を演じての気づき
■自分でも気づいていなかった、心の変化 「どうしても許せなかったり…」
原作は、『そして、バトンは渡された』で2019年に本屋大賞を受賞した瀬尾まいこさんの同名小説。PMSに悩む“藤沢さん”とパニック障害がある“山添くん”が、お互いの事情と孤独を知り、友達でも恋人でもないけれど、どこか同志のような特別な気持ちが芽生えていく様子が描かれています。 PMSの症状は人それぞれ異なりますが、生理前に頭痛やむくみ、体重増加などの身体的症状と、イライラ感や集中力の低下といった精神的症状があらわれます。上白石さん演じる“藤沢さん”は、普段はおおらかな性格の女性。しかし、月に一度のPMSでイライラが抑えられず、ささいなことで怒りが爆発してしまいます。 ◇◇◇ ――出演オファーを受けた時の心境はいかがでしたか? 私はもともと小説を読んで大好きだったので、“PMSに悩む役”というよりは“藤沢さん”を演じられるんだというのが、最初に思ったことでした。実際に苦しんでいらっしゃる方がたくさんいるので、その方々に失礼のないようにしないといけないなと思ったのと、PMSについて“なんとなく理解していたつもり”だったんですけど、いざそこから一歩踏み込んで調べていくと「私はまだ何もわかってなかったな」という、ちょっとしたショックみたいなものもあって、そういうところからのスタートでした。 ――自身の実体験などが、役作りに何か影響を与えたことはありましたか? 私は結構生理が重いんです。毎回「う~」ってなっています。あと、自分では気づかなかったし、多分気づかないようにしていたんですけど、私も生理前は心が不安定になってるなって今回気づきました。藤沢さんのように生活とか周りの人に影響が出てしまうほどってわけではないんですけど、普段だったらまったく気にならないことがどうしても許せなかったり、普段なら笑ってやり過ごす場面を、すごく深くくらってしまったり。アップダウンが激しいんだなっていうのを藤沢さんを演じるにあたって、自分の心身をすごく観察する中で発見しました。 ――周りの方々と生理前の状況などについて話をしましたか? 友達とかと生理の話をしましたね。それは男女限らず、男性にも「どれくらい知ってる? どういう認識?」とか聞きました。