球審を気遣うドジャース・大谷翔平投手（ＡＰ）

◆米大リーグ　ドジャース―ロッキーズ（２日・米カリフォルニア州ロサンゼルス＝ドジャースタジアム） 　ドジャース・大谷翔平投手（２９）が２日（日本時間３日）、本拠地・ロッキーズ戦に「２番・ＤＨ」で先発出場。３点リードの４回１死一塁の第３打席は２番手右腕・ランバートの８球目、８８・１マイル（約１４２キロ）のチェンジアップに空振り三振だった。直前の７球目にはファウルとなった打球がワンバウンドで球審に当たり、心配した大谷が右胸にタッチする“神対応”を見せた。 　ロ軍の先発左腕・ゴンバーに対しては昨季まで通算６打数３安打の打率５割、１本塁打とエンゼルス時代は得意にしていたが、初回無死の第１打席は８３・９マイル（約１３５キロ）のスライダーを打たされ、遊飛だった。それでも、ド軍は初回に大谷の前後を打つ１番・ベッツ、３番・フリーマンのソロで２点を先制。大谷は２回２死二塁の第２打席は見逃し三振に倒れていた。 　前日１日（同２日）の同戦では、３回１死で四球を選ぶと、続く３番・フリーマンの打席では今季１４個目の盗塁に成功し、イチロー（マリナーズなど）、松井稼頭央（メッツなど）に次いで、日本人選手では３人目のメジャー通算１００盗塁を達成した。左太もも裏にけん制球を受けて打撲した影響で、全力疾走できない時期もあったが「日に日に良くなっている」と積極的な走塁を披露。直後の二塁けん制に飛び出し、今季初の盗塁死となったが、７回には２試合ぶりの安打となる中前打を放つなど６月最初の試合でまずまずの滑り出しを見せた。 　大谷にとっては得意の６月。エンゼルス時代の満票ＭＶＰに輝いた年を振り返ると、４６発の２１年は月別最多の１３本塁打、４４発で日本人初の本塁打王にを獲得した２３年は月間打率３割９分４厘、ア・リーグ最多タイ記録の１５本塁打と大爆発している。左太もも裏の負傷で、現在の状態は１００％とは言えないのかもしれないが、それでも「ミスターＪｕｎｅ」に期待せずにはいられない。