第94回選抜高校野球 近江・劇的勝利から一夜明け 入念に練習 ゴロ打つ意識、しっかり /滋賀
<センバツ2022> 第94回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に急きょ出場し、20日にあった初戦で延長タイブレークの激闘を制した近江は21日、午後1時から約3時間、彦根市の同校グラウンドで練習に臨んだ。シートノックで守備の動きを確認したほか、初戦でフライアウトが多かったことから、強いゴロを打つことを意識した打撃練習に時間を割いた。延長十三回を一人で投げ抜いた山田陽翔主将(3年)は軽めのメニューで調整した。 初戦は2点を追う九回表に同点とし、タイブレークで無死一、二塁から始まった延長十三回表、山田主将の適時打などで4点を奪い逆転した。 九回の先頭打者で二塁打を放った津田基選手(3年)は試合後、「後ろには頼れる打者がたくさんいるので、自分が出たら逆転できると思った」と振り返った。その期待に応え適時打を放った岡崎幸聖選手(同)は「後ろにつなぐことを意識して打席に立った」と話し、大橋大翔選手(同)の同点適時打を呼び込んだ。大橋選手は捕手としても巧みなリードで勝利に貢献。十回裏に1死満塁のピンチを迎えると「ふんばるぞ」と山田主将を励ました。「山田特有のギアを上げる投球で乗り切れた。昨夏より少ない力で、伸びのある球を投げられている」と説明した。 多賀章仁監督(62)は「最高の舞台での経験がチームの財産になっている。次の試合まで間が空くが、選手自身が何をするべきか考え、技術だけでなく精神的にも高められるかが大切だ」と話した。近江は大会第7日の25日、第1試合で聖光学院(福島)と対戦する。【礒野健一】