台湾東部・花蓮近海にマッコウクジラの姿 専門家「異例な早さ」
(花蓮中央社)台湾を取り巻く海洋生態系の研究などを行う東部・花蓮県の花蓮フォルモサ協会は16日、マッコウクジラ1頭を同県清水断崖付近の海域で確認した。専門家は同海域にマッコウクジラが現れるのは例年5月以降で、3月に姿を見せるのは異例だと語った。 協会の調査チームは同日午前10時ごろ、クジラ鑑賞船に乗り込んで生態調査を開始。発見したマッコウクジラは体長約17メートルで、3~5分ほどにわたり船と共に泳いだ。 クジラ鑑賞船業者の呂世明さんは、例年の観測記録に基づくと、この時期はザトウクジラが黒潮に合わせて東海岸にやってくる時期だと説明。ザトウクジラより先にマッコウクジラが現れるとは思いもよらなかったとした。 呂さんによれば、研究チームは昨年4月に北東部・宜蘭県の蘇澳海域でマッコウクジラを観測したため、今年は早めに調査に出たという。呂さんはこの時期にマッコウクジラが花蓮近海に現れた理由について、餌を探すためなのではないかとの推測を示した。 (張祈花/編集:田中宏樹)