本多氏の大名行列、児童が再現 藤枝・西益津小「亀城祭」 武士に扮し「よれー、よれ」
藤枝市立西益津小は2日、地元の田中藩主・本多氏の大名行列を再現した「亀城祭」を同校周辺で開いた。6年生約70人が、徳川家康も通ったと伝わる学校前の「御成街道」で大名や武士の姿に扮(ふん)して行列を繰り広げた。 同校が田中城本丸跡地に立つことにちなみ、1973年から続く伝統行事で51回目を迎えた。城は本丸を中心に四つの曲輪(くるわ)と堀が同心円状に配置された、全国的にも珍しい直径約600メートルの円郭式城郭が特徴。上空から見ると亀の形に似ていることから「亀城」と呼ばれていた。 新調したかさやはかまなどを着用した児童は、卒業生が手作りしたかごや弓矢、やり、玉薬箱、半びつといった小道具を手に「よれー、よれ」とかけ声を上げながら、田中城平島木戸跡から学校までの約250メートルを練り歩いた。沿道には大勢の保護者や地元住民らが児童の雄姿を一目見ようと駆けつけた。 到着後は同校体育館に移動し、藩主役の影山拓斗さん(12)が「亀城音頭を踊ろう」と宣言。1~5年生を交えた全校児童約350人が披露し、手拍子と「あそーれ」という元気な声が響き渡った。
静岡新聞社