現在55歳で貯蓄が「3500万円」あります。早期退職したときの退職金は「500万円」なのですが、今後働かずに妻と二人で生活はできるでしょうか?
長期的な資産管理を見直すポイント
55歳で早期退職を考えるにあたって、今後の生活を安定させるためには、今ある貯蓄だけに頼るのではなく、長期的な視点で資産管理を見直すことが大切です。 貯蓄の運用や収入源を確保する方法を検討し、安心して退職後の生活を送るための備えをしておく必要があります。ここでは、生活費の見直しや退職後の収入確保について紹介します。 ■家計の収支を見直す 長期的な資産形成を計画するにあたって、まずは家計の収支を見直しましょう。家計の支出は固定費と変動費に分けられます。優先的に固定費を削減すれば、長期的な負担を軽減できます。 ライフスタイルの変化にあわせて、生命保険の契約内容を見直すことも有効な方法です。保障内容を必要なものだけに見直すことで、保険料の削減が可能です。長期的にコストを減らせるため、将来の家計にも余裕が生まれるでしょう。 ■退職後の収入源を検討する 早期退職後にパートやアルバイトなどで収入を得ることも、生活を安定させるための手段のひとつです。収入は少なくても、生活費を補えれば貯蓄の減少を防げます。 また、退職後に再就職をして働き続けるのもひとつの手です。ただし、退職前と比べて収入や業務内容が異なる可能性もあるため、事前に雇用条件を確認しておきましょう。
81歳ごろまでなら貯蓄と退職金だけで生活できる可能性がある
早期退職後に貯蓄と退職金をあわせて資産が4000万円あり、年金受給額が夫婦あわせて毎月約20万円あるとすると、夫婦2人暮らしの平均生活費が1ヶ月約25万円であることを考えた場合、55歳から約26年間は暮らせる計算です。 しかし、今回参考にしたのはあくまでも平均値であり、家計収支は各家庭の状況によって異なります。また、実際には通常の生活費に加えて医療費や介護費などがかさむことも考えられます。資産管理を見直して長期的に運用することで、退職後の生活にゆとりを持てるでしょう。 出典 総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2023年(令和5年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支 <参考4> 65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 表2 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)及び65歳以上の単身無職世帯(高齢単身無職世帯)の家計収支 -2023年-(19ページ) 厚生労働省年金局 令和4年度厚生年金保険・国民年金事業の概況 II 厚生年金保険 (2)給付状況 表6 厚生年金保険(第1号) 受給者平均年金月額の推移(8ページ)、III 国民年金 2)給付状況 表20 国民年金 受給者の平均年金月額の推移(19ページ) 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部